保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。
ドコモの法人回線の明細を見ていて、1台あたりが月6,000円台まで来ていました。ahamoなら月2,970円で20GBです。22台ぶんを置き換えたらいくら浮くのか、という計算を始めたところで手が止まりました。
壊れたときの備えをどうするか、が決まっていません。ドコモの法人契約ではあんしんパックを付けていたので、ahamoにも同じものがあるはずだと思って公式のよくあるご質問を開きました。そこに書いてあったのは、たった1行でした。
補償の中身が薄いとか、月額が高いとか、そういう話ではありませんでした。会社として契約できるかどうかの、その手前で止まっています。この記事では、補償を比べる前に当たる4つの制限(名義・回線数・支払い・加入のタイミング)を順に見て、最後に実際に故障したときいくら出ていくのかまで数えました。以下はすべて私が調べた時点の公式情報にもとづきます。

法人のahamoのケータイ補償は法人名義では契約できません
よくあるご質問の「法人名義で契約できますか?」に対する回答は、この一文だけです。
ahamoは、法人名義でのご契約はできません。
代替手段の案内も、法人向け窓口へのリンクもありません。1行で終わっています。
補償の中身を比べる前に、前提が1つ消えました。ケータイ補償サービスは回線に付くオプションなので、回線の契約者が個人なら補償の契約者も個人です。会社は、補償を買っている当事者になれません。
補償だけを法人名義にする方法はありません
ケータイ補償サービスは単体で申し込める商品ではなく、ahamoの回線契約に付くオプションです。回線が法人名義にならない以上、そこにぶら下がる補償だけを会社の名義にする経路はありません。

ドコモの法人契約であれば、回線も補償も会社が契約主体になり、請求も会社に届きます。ahamoに移した瞬間、その構造ごと個人側へ移ります。安くなるのは月額だけで、契約の形は別物に変わる、という理解でいます。
契約者が個人だと解約の判断も個人に渡ります
会社が費用を負担していても、オプションを外す操作ができるのは契約者本人です。社員が自分の判断で補償を外していても、会社側からは分かりません。ドコモの法人契約で管理者が一覧を見られていたものが、ここでは見えなくなります。
私が総務なら、ここを最初に社内で共有します。費用は会社、判断は個人という状態は、あとから揉めやすいところです。
補償の月額を経費として認めるなら、加入と解約の記録をどう残すかもセットで決めることになります。契約者が社員個人である以上、会社が確認できるのは社員が見せてくれた画面か、明細のコピーだけです。ドコモの法人契約では管理者が一覧で見られていたものが、ここでは提出物に変わります。
法人のahamoのケータイ補償は同じ名義で5回線までです
法人名義が使えないなら、代表者の個人名義でまとめればいい。そう考えて回線数の上限を調べました。
同一個人名義での契約回線数は、最大5回線までご契約いただけます。
6台目が作れません。そして数え方に注意が要ります。
- ドコモの5GやXiなどの携帯電話回線をすでに保有している場合、その回線数も上限の5回線に含まれる
- 電話番号保管中またはご利用休止中の回線も、契約回線数に算入される
代表者が個人でドコモを2回線持っていれば、社用に回せるのは3回線です。休止中のまま放置している番号があれば、それも1枠を使っています。
代表者名義でまとめる案が5で止まります
22名の会社で全員に配る、という話はこの時点で成立しません。5台までなら形にはなりますが、そのとき補償の契約者も代表者個人です。社員が使っている端末の補償を、代表者が自分の名義で持ち続けることになります。
5に含まれる回線を先に数える必要があります
上限の5回線は、これから申し込むahamoの本数だけを数えるものではありません。すでに持っているドコモの5GやXiの回線が含まれ、電話番号保管中や利用休止中の回線も入ります。
代表者が個人でドコモを使っていて、家族の回線を自分の名義で持っていて、昔の番号を保管したまま忘れている。この3つが重なると、残り枠はほとんどありません。申し込む前に、名義人の回線を全部洗い出すことになります。
洗い出す相手は会社の資産ではなく、個人の契約です。総務が代表者に「あなた個人の携帯の契約を教えてください」と聞く場面が発生します。ここは業務として指示できる範囲を超えているので、依頼の形になります。
社員名義に分散させると補償の管理も分散します
では社員それぞれの名義で契約してもらう、という形にすると、今度は22件の契約が22人に散ります。補償に入っているかどうか、月額がいくらか、いつ外したかを、会社は自力では確認できません。台帳を作るなら、社員からの自己申告を集めることになります。
ドコモの法人契約で1つの管理画面に載っていたものが、22枚の申告書に変わる。これは金額の話ではなく、管理の手数が別のところへ移るという話です。
法人のahamoのケータイ補償は会社のカードでは払えません
支払い方法についても、はっきり書かれていました。
毎月の利用料金の支払い方法は、契約者名義と異なる名義の口座/クレジットカードでお申し込みできません。ahamo回線契約者と同一名義の口座/クレジットカードに限ります。
そして「ご利用いただけない例」として、次の2つが並んでいます。
- 契約者名と異なる法人名義のカード
- 契約者名と異なる家族名義のカード
法人名義のカードが、使えないものとして名指しで挙げられています。ここは推測ではありません。
補償の月額も同じ請求に乗ります
ケータイ補償サービスの月額は回線の請求にまとまるので、会社のカードから直接は出せません。社員のカードから引き落とされ、会社があとから精算する形になります。22台なら毎月22件の精算です。
一括請求は家族向けの仕組みです
まとめて払う手段として一括請求という仕組みはあります。ただし条件が「ご家族がドコモまたはahamoの契約者である場合」で、会社は対象外です。申し込みも、各種申し込み書などのダウンロードから一括請求申込書を取得して郵送する形になっています。
経費の証憑が社員個人のクレジットカード明細になる点も、経理と先に握っておいたほうがいい箇所だと思いました。
精算の回数も先に見ておきます。22台なら毎月22件、年間で264件です。1件あたり数分でも、年間では無視できない時間になります。補償の月額が363円の端末だとすると、精算にかかる手数のほうが金額を上回る、という状況も起こり得ます。安くなった月額の一部が、社内の手数に戻る形です。
ahamoは回線の契約者が個人に固定され、支払いも契約者と同一名義の口座かクレジットカードに限られます。会社は契約の当事者にも支払いの主体にもなれません。モバイル保険は月700円(非課税)で、主端末1台と副端末2台の最大3端末までを1つの契約で補償します。公式のよくある質問には法人契約も可能と書かれており、契約者を会社にできます。ただし被保険者は個人である必要があるため、数える単位は回線ではなく人になります(調べた時点)。回線の名義と補償の名義が別々に決まる形なので、通信の契約を動かしても補償の側は動きません。
名義が1つに揃うかを先に見てください。
法人のahamoのケータイ補償に入れるのは機種を買うときだけです
補償の加入タイミングにも制限があります。
補償対象とする機種の購入時のみ、加入申し込みできます。
すでに配ってある端末を、あとから補償に入れることはできません。解約したあとの記述はもっと厳しく、こうなっています。
サービス解約後は、次に機種を購入するときまで、ケータイ補償サービスに再加入することはできません。
外した判断を戻せる日が限られています
会社の端末は一括で入れ替えることが多いので、購入のタイミングは年に1回か2回しか来ません。そこを逃すと次の入れ替えまで判断が固定されます。「今年は外して様子を見て、来年戻す」という進め方が、この商品では取りにくくなっています。
解約したときに起きることも、公式に列挙されていました。交換電話機を受け取れなくなり、全損・紛失時には機種を再度購入することになる。修理代金サポートが受けられなくなる。ケータイデータ復旧サービスの割引もなくなる。
端末を買う人と使う人が違うときに詰まります
会社が費用を出して端末を買い、社員が使う。この形だと、購入の場に立ち会っているのが誰かで結果が変わります。加入の申し込みは購入時にしかできないので、その場で判断できる人が同席していないと機会が消えます。
私なら、端末の調達手順書に「補償に入るかどうかは購入画面で決める」と1行入れておきます。あとから決める余地が無いためです。
購入時以外に入りたいときはチャットで聞くことになります
購入時以外の加入について、公式ページにはこう案内されています。
サポートページからチャットにて手続き方法を問い合わせしてください
金額も条件も書かれておらず、問い合わせ先の案内だけです。入れるとも入れないとも読めません。社内の判断材料になる文面が、ここには置かれていません。
22台ぶんの端末について確認したいなら、チャットでのやり取りを行うことになります。回答を社内で共有するなら、画面を保存しておく必要があります。契約の条件が文書として手元に残らない形なので、稟議に添付する資料は自分で作ることになります。
法人のahamoのケータイ補償は紛失のときに端末の設定を見られます
補償を実際に使う場面の条件も見ておきました。iPhone・iPadの紛失・盗難については、こう注記されています。
「iPhone・iPadを探す」がオンになっていない場合は、補償の申し込みを受けられない
会社がMDMなどで端末を管理している場合、この機能の扱いを社内ポリシーで決めていることがあります。オフにする運用にしているなら、紛失のときに補償が使えない状態になっている可能性があります。
補償を使う条件が端末の設定側にもあります
補償に入っていること自体は、支払いの記録で確認できます。ただ、実際に使えるかどうかは端末側の設定にも左右されます。ここは契約の書類を見ても分からないところなので、配布時のキッティング手順とセットで確認しておく箇所だと思っています。
修理で済んだときも自己負担が残ります
補償に入っていれば修理は無料になる、と思っていたのですが、上限が決まっていました。
iPhone・iPad以外は、保証対象内の修理なら購入から1年間は無料で、2年目以降は上限5,500円です。保証対象外の修理は上限3,300円。iPhoneは保証対象内が1年間無料で2年目以降は上限5,500円、保証対象外も上限5,500円となっています。
上限を超えた分は補償の外側に出ます。修理代がゼロになるわけではありません。会社の端末は使用年数が長くなりやすいので、実際に効いてくるのは2年目以降の条件のほうです。
指定の窓口以外で直すと対象から外れます
対象外になる条件も明記されていました。
水濡れ・全損(内部基板の変形・破損)・改造(ソフトウェアの改造も含む)および、ドコモ指定の故障取扱窓口以外で修理した電話機は対象外
会社の端末で起きやすいのは、最後の1行です。社員が出先で画面を割って、近くの修理店に持ち込んで直してしまう。本人は早く直したつもりでも、その端末はそれ以降、補償の対象から外れます。
修理の窓口を社内ルールで固定しておく必要があります。補償に入っているかどうかより、入っていることを社員が知っていて、正しい窓口に持っていけるかどうかのほうが先に効きます。水濡れと全損も対象外なので、防水の有無や保護ケースの支給といった、契約の外側の対策とセットで考えることになります。
30日と2回を誰が数えるのかを決めておきます
補償の申し込みは、トラブルに遭った日から30日以内です。利用できるのは1年間に2回まで。
個人なら自分の記憶で足りますが、台数が増えると誰が何回使ったかを記録する人が要ります。契約が社員名義に散っている状態だと、会社の側にはその記録が残りません。故障の申告を受けた総務が「それは今年2回目ですか」と聞ける材料が無い、という状態になります。
法人のahamoのケータイ補償を5回線ぶんで数えました
金額も出しておきます。月額は機種によって363円から1,100円までの幅があるので、下限と上限の両方で置きました。回線数は、同一名義で契約できる上限の5回線です。
| 項目 | 計算 | 年額 |
|---|---|---|
| 月額の下限側 | 363円 × 5回線 × 12か月 | 21,780円 |
| 月額の上限側 | 1,100円 × 5回線 × 12か月 | 66,000円 |
| 交換1回・WEB割あり | 8,250円 × 0.9 | 7,425円 |
| 交換1回・WEB割なし(上限) | 12,100円 | 12,100円 |
交換電話機を受け取るときの負担金は8,250円から12,100円で、ahamoアプリまたは手続きサイトから申し込むとWEB割が適用されて10%引きになります。
金額の幅が3倍あります
年額の下限と上限で44,220円の差が出ます。機種を確定させないと予算が置けません。台数と月数だけで概算を出すと、上振れしたときに説明が難しくなります。
この表に載せていない支出もあります。修理で済む故障なら、2年目以降は1回あたり上限5,500円、保証対象外なら上限3,300円から5,500円が別に出ます。交換より修理のほうが件数は多くなるはずなので、年間の見積もりを作るなら月額と交換の負担金だけでは足りません。
5という数字のほうが先に効きます
ただ、この記事の要点は金額ではないと思っています。22名の会社は、そもそもこの表の外側にいます。5回線という上限が先に当たるので、金額の比較まで進む前に「全員ぶんは無理」という結論が出ます。
社用端末の備えとして考えるなら、回線の名義に縛られない形かどうかを先に見たほうが、判断が早く終わります。
回線と補償を切り離してから選んでください。
※料金や条件は変わることがあります。加入前に、最新の内容を公式ページで確認してください。
法人のahamoのケータイ補償についてよくある質問
Q. 法人名義でahamoのケータイ補償に入れますか
入れません。ahamoは法人名義での契約ができないと公式のよくあるご質問に書かれており、ケータイ補償サービスは回線に付くオプションなので、補償だけを法人名義にすることもできません。
Q. 会社のクレジットカードでahamoの料金を払えますか
払えません。支払いは契約者と同一名義の口座またはクレジットカードに限られ、「契約者名と異なる法人名義のカード」は利用できない例として明記されています。
Q. 代表者の名義で社員ぶんをまとめられますか
同一個人名義で契約できるのは最大5回線までです。すでに持っているドコモの回線や、保管中・休止中の回線もこの5回線に含まれるので、実際に社用へ回せる本数はそれより少なくなることがあります。
Q. 今使っている端末を後からケータイ補償に入れられますか
加入の申し込みができるのは補償対象とする機種の購入時のみです。購入時以外の加入については、チャットで手続き方法を問い合わせるよう案内されています。
Q. ケータイ補償に入っていれば修理代はかかりませんか
かかる場合があります。修理代金サポートには上限があり、iPhone・iPad以外は保証対象内なら購入から1年間無料で2年目以降は上限5,500円、保証対象外は上限3,300円です。iPhoneは保証対象内が1年間無料で2年目以降は上限5,500円、保証対象外も上限5,500円となっています。
Q. 社員が街の修理店で直した端末も補償の対象ですか
対象外になります。ドコモ指定の故障取扱窓口以外で修理した電話機は対象外と明記されています。水濡れ、全損(内部基板の変形・破損)、改造も同様に対象外です。
Q. 社員が退職したら回線と補償はどうなりますか
契約者が社員個人であれば、回線も補償もその社員のものとして残ります。会社の資産として引き上げる形にはならないため、端末の返却と回線の扱いを就業規則や貸与規程の側で決めておく必要があります。
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私の結論は、ahamoは料金プランとしては候補でも、補償の受け皿にはならない、です。法人名義で契約できず、会社のカードで払えず、同じ名義では5回線までしか持てません。金額を比べる手前で、器の形が合っていませんでした。社用端末の備えは、回線の名義から切り離せる形で先に決めておくほうが、あとの手数が減ると考えています。
料金プランとしてのahamoを否定しているわけではありません。月2,970円で20GBという条件そのものは、5回線までなら成立します。ただ、そこに補償の管理まで乗せようとすると、名義も支払いも加入のタイミングも、全部が個人の側に固定されます。分けて考えたほうが、どちらの判断も早く終わります。
※ 本記事は私が調べた時点の公式情報にもとづきます。最新の内容や個別の条件は各社の公式ページ・窓口でご確認ください。