保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。
社用スマホをXperiaに揃えることになった会社から、ソニーストアの見積もりを見せてもらいました。カートに「Xperia ケアプラン」が並んでいて、これを付けるべきかという相談です。
規約を頭から読んで、2つ目の条文で止まりました。法人には提供しないと、そのまま書かれています。
他社のメーカー保証を読んできた感覚では、これは珍しい書き方です。多くの規約は法人という語自体が出てこないので、加入できるかどうかは読み手が推測することになります。Xperia ケアプランは推測が要りません。閉じています。

それで話が終わらないことも分かっています。次に出てくるのは「では社員の名義で入れて、料金だけ会社が負担すればいいのでは」という案だからです。この記事はそこから先を書きます。以下はすべて私が調べた時点の公式情報にもとづきます。個人で加入する場合の条件はXperia ケアプランの規約を読んだ記事にまとめました。
法人のXperia ケアプランは規約に提供しないと書かれています
最初に、可否そのものを確定させます。
第2条1項が対象を日本国内の個人に限っています
利用規約の第2条(適用および条件)1項です。
本サービスは、本規約の各条項を条件として、日本国内にお住まいの個人のご契約者を対象に日本語で提供されるサービスです。海外在住の方、法人のお客様への提供はいたしません。
「日本国内にお住まいの個人」と「法人のお客様への提供はいたしません」が、1つの文に並んで入っています。読み方の幅がありません。
規約を出しているのはソニーマーケティング株式会社で、この条文の制定日は2020年8月18日です。以降の改訂は問い合わせ窓口の電話番号変更、責任者の削除、My Sonyアカウントの定義変更の3回で、第2条1項は5年以上そのままです。近いうちに緩む見込みがある条文ではありません。
会社名義で申し込む窓口が公式ページにありません
規約が閉じている以上、別ルートがあるかを探しました。保証内容ページの加入条件はこう書かれています。
Xperiaご購入時にお選びください。ケアプラン単品のお申込みはできません。
ご加入には、My Sony への登録と有効なクレジットカードの登録が必要です。
法人向けの申込フォーム、請求書払いの案内、まとめ買いの窓口は見つけられませんでした。問い合わせ窓口についても、ページ末尾に注記があります。
※Xperia ケアプラン問い合わせ窓口は、加入者専用窓口です。
加入していない会社が事前に相談する先として案内されている窓口ではない、ということです。
入口はソニーストアでの同時注文だけです
購入経路の条件も重なります。
ケアプラン1契約につき同時購入されたXperiaスマートフォン1台がサービス対象機として登録されます。(中略)ソニーストアでの購入のみ対象です。
規約第3条1項も、ソニーストアにおいて本商品と本サービスを同時に注文することで申し込みが成立すると定めています。あとから付けることも、他店で買った端末に付けることもできません。
会社の買い方ごとに整理すると、こうなります。
| 会社の買い方 | Xperia ケアプランに入れるか |
|---|---|
| ソニーストアで会社名義で購入 | 規約第2条1項で対象外 |
| ソニーストアで社員個人の名義で購入 | 条文上は個人契約として成立する |
| キャリアの法人契約で端末ごと購入 | ソニーストア購入ではないので対象外 |
| 家電量販店の法人窓口で購入 | 同上 |
| 端末を先に買ってあとから加入 | 単品申込ができないので対象外 |
法人のXperia ケアプランを社員の名義で入れると何が変わりますか
表の2行目が、多くの会社が次に検討する形です。ここに何が付いてくるかを見ます。
クレジットカードは申込者本人名義に限られます
規約第3条4項です。
前項に基づき登録されるクレジットカード(以下「本クレジットカード」といいます)に関しては、当社指定の種類のお申込者本人名義のものに限らせていただきます
社員の名義で申し込むなら、登録するカードも社員本人のものになります。会社のコーポレートカードを社員名義の契約に紐づけることはできません。
支払いの流れも見ておきます。規約第17条では、月払いなら利用料と交換料金がクレジットカード払い、年払いでも2年目以降はクレジットカード払いと定められています。毎月または毎年、社員個人のカードから引き落とされます。会社はそれを立て替え精算で戻す形になります。
10台なら、10人ぶんの精算が毎年発生します。
My Sonyはメールメンバーのままでは申し込めません
規約第2条3項です。
My Sonyにご登録のお申込者の情報がメールアドレスのみの「メールメンバー」である場合、本サービス契約のお申込みができませんので、電子メールアドレスの登録だけでなく、住所、氏名および電話番号の登録をしていただき、「メンバー」になっていただく必要があります。
社員に住所・氏名・電話番号をソニーへ登録してもらうことになります。会社の住所で登録してよいかは書かれていません。私はここを断定しません。
契約者は社員個人で、会社は当事者になりません
条文を並べると、こうなります。契約者は社員、決済は社員のカード、登録情報は社員のMy Sony。会社は端末の所有者ですが、この契約のどこにも出てきません。
規約第21条1号には、他人名義のMy Sonyや他人名義のクレジットカード情報を提供する行為が禁止行為として挙げられています。名義をまとめて処理する運用は、この条文に当たります。総務が社員のかわりに申し込む形は取れません。
法人のXperia ケアプランは禁止行為に営利目的の利用が入っています
社員名義で入れると決める前に、もう1つ読んでおく条文があります。
第21条2号の原文をそのまま置きます
規約第21条(禁止行為)2号です。
本サービスを使用して、有償、無償を問わず、営業活動、営利を目的とした利用、付加価値サービスの提供またはその準備を目的とした利用をする行為
主語は「本サービスを使用して」です。端末の使い方ではなく、このサービスの使い方を指しているようにも読めます。ただ、社用スマホは業務のために配るものです。この条文を無視して申し込める根拠を、私は公式の記載の中に見つけられませんでした。
禁止行為は違約金の対象になります
第21条に当たった場合に何が起きるかも、規約に書かれています。第19条(違約金)です。
ご契約者が以下のいずれかに該当した場合、当社指定の違約金を当社指定の方法により当社に支払うものとします。(中略)第21条(禁止行為)第1号乃至第4号に違反した場合
第21条2号は、この「第1号乃至第4号」に含まれます。さらに同じ条文に、こう続きます。
当社は、契約者が第3条第3項に基づく本クレジットカードの登録が完了している場合、ご契約者に何等の通知を行うことなく、ご契約者からいつでも本クレジットカードにより当該違約金の支払いを受けることができるものとします。
請求先は社員個人のカードです。会社ではありません。
第22条1項1号では、第21条その他の規約に違反した場合、ソニー側の裁量で契約を解約できるとも定められています。
会社側で判断して済ませられる話ではありません
社用端末での利用が第21条2号に当たるかどうかを、私は断定しません。条文の文言を示すところまでが、公式情報からできることです。
判断が要るなら確認先は1つで、Xperia ケアプランお問い合わせ窓口(0120-864-021/050-3754-9020)になります。ただしこの窓口は加入者専用と明記されているため、入る前に確認したい会社は、その入口で止まります。
法人のXperia ケアプランで交換すると端末の所有権が移ります
ここからは、実際に故障が起きたときの動きです。会社の資産が動きます。
故障機の所有権はソニーに移ります
規約第13条1項です。
本故障等が生じた対象商品本体の所有権は、本交換機器の所有権が当社からご契約者に移転すると同時に、ご契約者から当社に移転するものとします。
交換サービスは、修理して返す仕組みではありません。壊れた端末を渡し、別の端末を受け取る仕組みです。会社の固定資産台帳に載っている端末が1台出ていき、別の個体番号の端末が1台入ってきます。
しかも所有権が移る相手は「ご契約者」から、です。契約者が社員個人なら、会社の資産をどの時点で誰が動かしたことになるのかを、社内で整理しておく必要があります。
引き渡した端末は返ってきません
第13条4項です。
当社は、ご契約者から本故障等が生じた対象商品本体の引渡しを受けた後、如何なる理由があっても当該対象商品本体をご契約者に返却しないものとし、当該対象商品本体(本情報および本取付部品を含むがこれらに限られない)に関するお問い合わせには、一切お答えいたしません。
引き渡す前にやることも決められています。第13条2項でデータの消去、3項でSIMカード・保護シート・記録メディアの取り外しです。取り外さずに送ると処分され、その費用を請求されます。
社員が自分で消去して発送する形になります。業務データが入った端末の消去を、社員本人に任せる運用になる点は、先に決めておいたほうがいい部分です。
交換機は出荷日から10日以内に受け取ります
第11条1項です。
ご契約者は、本交換機器を第9条に定める出荷日から10日以内に受領するものとします。なお、当社は、ご契約者がかかる期間内に本交換機器を受領しない場合、本交換サービスの提供を中止することができるものとします。
送り先は「ご契約者指定の場所(日本国内に限る)」です。出張や休職で社員が10日間受け取れないと、交換そのものが中止になり得ます。
さらに第12条で、交換機を受領してから10日以内に故障機を返却します。返却が確認できない場合の違約金は66,000円(税込)です。
交換サービスは修理して返す仕組みではないため、故障した端末の所有権はソニーへ移り、如何なる理由があっても返却されません。その手続きを進めるのは契約者である社員個人で、データ消去もSIMの取り外しも本人がやります。会社は端末の持ち主なのに、契約のどこにも名前が出てきません。モバイル保険は月700円(非課税)で、主端末1台と副端末2台の最大3端末までを1つの契約で補償します。公式FAQには法人契約も可能と書かれていますが、被保険者は個人である必要があるため、契約数は台数ではなく人数で決まります。登録できるのは登録時に破損などなく全機能が正常に動作する端末で、取得から1年を過ぎたものはメーカーかキャリアの有償補償に加入していることが要ります(調べた時点)。
会社の資産が、会社が当事者でない契約で出ていきます。
法人のXperia ケアプランは社員が動かないと締切が落ちます
日数の条件が複数あるので、まとめて確認します。
故障から8日を過ぎると交換を申し込めません
規約第8条1項に、故障が生じた日から8日以内に窓口へ連絡すると定められています。保証内容ページにも同じ日数が書かれています。
社員が「週明けに総務へ言えばいい」と考えていると、この8日は簡単に溶けます。金曜の夜に割って、月曜に報告し、総務が確認して申し込むまでに数日。気づいたときには申し込める期間が終わっているという落ち方です。

窓口は加入者専用で受付は平日中心です
窓口の受付時間は月曜から金曜が10時から18時、土日祝が10時から17時(年末年始を除く)です。加入者専用と明記されているため、電話するのは契約者本人になります。
情シスや総務が代わりに連絡して手続きを進める形は、規約の想定にありません。
My Sonyが失効すると通知なく解約されます
第22条2項です。
当社は、以下の各号のいずれかの事由が生じた場合、該当するご契約者に対して事前に通知することなく、直ちに本サービス契約を解約することができるものとします。
ご契約者のMy Sonyが失効した場合
社員が退職してMy Sonyを退会したり、アカウントが失効したりすると、その端末の保証は事前の通知なく終わります。会社は端末を持ったまま、保証だけが消えている状態になり得ます。しかも第18条で、支払い済みの料金は理由を問わず返金されません。
法人のXperia ケアプランを10台ぶんで計算しました
金額も見ておきます。前提として、この計算は「社員10人がそれぞれ自分の名義で契約した場合」の合計です。会社名義では第2条1項で成立しません。
年払い7,700円は1台ぶんの金額です
保証内容ページの利用料は、年払い7,700円(税込)/年、月払い770円(税込)/月です。ケアプラン1契約につき対象機は1台なので、台数がそのまま掛け算になります。
10台なら年77,000円、2年で154,000円です。

支払いの開始時期にも決まりがあります。利用開始日が属する月の翌月1日からで、申込日から利用開始月の末日までは料金がかかりません。
交換料金は機種で7,700円から35,000円まで開きます
年払いを払っていても、交換のたびに別の料金が出ていきます。保証内容ページの機種別の金額です。
| 機種 | 交換1回の料金(税込) |
|---|---|
| Xperia 1 VIII(16GB/1TB) | 35,000円 |
| Xperia 1 VII(12GB/256GB) | 24,000円 |
| Xperia 10 VII | 18,000円 |
| Xperia 10 VI | 11,000円 |
| Xperia 1/Xperia 5 | 7,700円 |
社用機として選ばれやすいXperia 10 VIIなら1回18,000円です。10台のうち2台が壊れれば36,000円で、年間の利用料77,000円に上乗せされます。
修理サービスのほうは負担金の上限が5,500円で、利用回数の制限がありません。ただし水濡れと全損は修理の対象外で、交換サービス側での対応になります。
返金がないので使わなくても払い切ります
第18条です。
当社は、本規約に別途明記する場合を除き、本サービス契約の終了または解約の如何を問わず、本規約に基づき発生した本利用料金、本交換料金、本修理料金、その他金銭についての返金はいたしません。
保証内容ページにも「利用期間中は中断、解約はできません」と書かれています。更新を止めるには、利用期間の最終月の20日までに手続きが必要です。
そして第20条3項で、一度終了・解約すると、その対象商品では新たに申し込むことができません。やめる判断を1回でも間違えると、その端末は戻れません。
法人のXperia ケアプランで足りるかを会社の形で決めます
ここまでを、会社の状態ごとに並べます。
| 会社の状態 | Xperia ケアプランはどうなるか |
|---|---|
| 会社名義で契約したい | 第2条1項で対象外。土俵に乗らない |
| 社員名義で入れて経費精算する | 条文上は可能。カード・My Sony・退職時が社員に紐づく |
| キャリアの法人契約で購入した | ソニーストア購入ではないので対象外 |
| 端末を先に買ってしまった | 単品申込ができないので対象外 |
| 予備機をプールして配り替える | 登録機の入れ替えは購入後14日以内 |
| 海外拠点・海外出張で使う | 交換機の送付先は日本国内に限られる |
ソニーストア以外で買った会社は入口に立てません
条件の1つ目は購入経路です。ソニーストアでの同時注文だけが入口で、キャリアの法人契約も、量販店の法人窓口も、あとからの加入も外れます。
台数を増やしても、この条件は緩みません。
退職と配り替えで契約が宙に浮きます
条件の2つ目は名義です。社員名義で入れた場合、その社員が辞めた時点で、契約者だけがいなくなります。My Sonyが失効すれば通知なく解約され、支払い済みの料金は戻りません。
登録機の入れ替えは購入後14日以内という条件があるため、あとから別の社員の端末へ付け替えることもできません。会社の端末は動くのに、契約は動かない形です。
端末をどこで買ったかを問わない選び方
私がこの手の保証を法人で見るときは、金額表より先に3つを当てます。誰の名義で契約するか、どこで買った端末か、社員が辞めたらどうなるか。Xperia ケアプランは、この3つすべてで会社側に引っかかりが残りました。
年7,000円の差より先に、その77,000円に届く会社かどうかです。
※料金や条件は変わることがあります。加入前に、最新の内容を公式ページで確認してください。
よくある質問
法人名義でXperia ケアプランに契約できますか
規約第2条1項に「日本国内にお住まいの個人のご契約者を対象に」「海外在住の方、法人のお客様への提供はいたしません」と書かれています。法人名義での契約はできません。
社員個人の名義で入って、料金を会社が負担する形にできますか
契約者は社員個人になり、クレジットカードも本人名義に限られます(第3条4項)。会社が立て替え精算で戻す運用は社内の処理の話ですが、契約そのものに会社は出てきません。また第21条2号に営利を目的とした利用の禁止が定められているため、社用端末で使う前提での申し込みが可能かは窓口への確認が要ります。
キャリアの法人契約で買ったXperiaでも入れますか
保証内容ページに「ソニーストアでの購入のみ対象です」と明記されています。またケアプランは端末との同時申込のみで、単品では申し込めません。
社用スマホで使うことは規約の禁止行為に当たりますか
第21条2号に「本サービスを使用して、有償、無償を問わず、営業活動、営利を目的とした利用(中略)をする行為」が禁止行為として挙げられています。これが社用端末での利用に当たるかどうかを、私は断定しません。第19条3号で違約金の対象にもなる条文なので、加入者専用窓口での確認が確実です。
社員が退職したら、その端末のケアプランはどうなりますか
第22条2項1号で、ご契約者のMy Sonyが失効した場合、事前の通知なく解約できると定められています。支払い済みの料金は第18条により返金されません。登録機の入れ替えも購入後14日以内という条件があります。
10台まとめて申し込めますか
ケアプラン1契約につき対象機は1台です。台数分の契約が必要で、それぞれ別のMy Sonyアカウントと本人名義のクレジットカードに紐づきます。