法人携帯の補償オプションが必要かは端末を買う瞬間に決まります

ナルセ
保証の中身を1つずつ確かめている調査員です。AppleCare+にiPhoneを2年入れて、修理は一度もありませんでした。今はモバイル保険に切り替えて使っています。

保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。

スマホ保険の比較記事を見る →

法人携帯の補償オプションが必要か。この問いを月額の比較から始めると、判断が間に合わないことがあります。

ドコモ・au・ソフトバンクの公式ページを読み直しました。3社とも、加入できるのは端末の購入時だけでした。

ドコモだけが例外で、購入日または回線契約日を含めて14日以内なら間に合います。

もう1つ、法人だけに効く制約があります。3社とも、法人は個人と同じ入口を通れません。

申込みや補償交換の窓口が、Webから電話や店頭に移されています。

私は22台の社用スマホを2つのキャリアに分けて管理しています。この2つの制約を知らないまま比較検討を続けて、端末を4台追加したことがあります。

法人携帯の補償オプションが必要かは端末を買う瞬間に決まります

まず3社の加入条件を並べます。公式ページに書かれている文言をそのまま置きました。

キャリアサービス名加入できるタイミング
ドコモsmartあんしん補償購入日もしくは回線契約日を含め14日以内
au故障紛失サポート対応機種の購入時の申し込みに限る
ソフトバンクあんしん保証パックプラス機種購入と同時に限られる

auの公式ページには「本サービスのご加入は、対応機種のご購入時のお申し込みに限ります」と書かれています。ソフトバンクは「お申し込みは機種ご購入と同時に限られます」です。

ドコモは14日という猶予がありますが、これも購入日を含めた日数です。 社内で稟議を回している間に、3社とも期限が過ぎます。

補償オプションの要否を「あとで決める」ことができない。端末を発注する稟議の中に、補償の可否を項目として入れておかないと、判断のタイミングそのものが消える。

判断の順番が個人と逆になります。 個人は端末を使い始めてから「壊しそうだから入ろう」と考えられます。

法人は買う前に決めておく必要があります。

キャリアの補償は買うときにしか入れない

保証そのものの要否から考えたい場合は社用スマホの保証が必要かを労働基準法から整理した記事を先に読んでください。

法人携帯の補償オプションが必要かは法人だけ申込み窓口が違います

3社の公式ページから、法人に関する記述だけを抜き出しました。

キャリア公式ページの記述
ドコモ法人のお客さま、らくらくスマートフォンをご利用のお客さまは補償(交換)申込み可能な窓口が変更となりました
au(フォトクラウドバックアップについて)2022年6月30日以降ご加入の法人契約は対象外です
ソフトバンク法人のお客さまの申し込み受付は総合案内157(無料)のみとなります

ドコモは補償の交換申込みがWebから外れ、ドコモショップまたは電話窓口での手続きになりました。ソフトバンクは申込みの受付そのものが電話1本に絞られています。

auは少し性質が違います。故障紛失サポート with Cloud のフォトクラウドバックアップについて、法人契約は対象外だと明記されています。

同じ月額を払っていても、法人が受け取る中身が個人と同じではありません。

窓口の差が台数で積み上がります

1台なら電話1本です。22台を2年周期で入れ替えるなら、2年ごとに22回の電話が発生します。

Web割引の扱いも読めなくなります。 ドコモはWeb手続きでご負担金が10%OFFになり、auはWeb割引で1,100円おトクだと書かれています。

法人がこのWeb窓口を使えるかどうかは、公開ページからは読み取れません。使えないと断定はしませんが、確認せずに割引後の金額で試算するのは危険です。

法人携帯の補償オプションが必要かを3社の月額で並べました

月額を1つの表にしました。すべて税込です。

キャリア対象月額
ドコモsmartあんしん補償(機種により異なる)330円〜1,720円
auスマートフォン(4G LTE)・タブレット693円
auAndroid(5G・2022年5月16日以前発売)726円
auiPhone 15・14・13・13 mini・SE(第3世代)790円
auiPhone 15 Pro・14 Pro・13 Pro880円
au故障紛失サポート with Cloud990円(特定機種1,573円)
ソフトバンクあんしん保証パックプラス715円
ソフトバンクあんしん保証パック550円

ドコモの330円から1,720円という幅が目を引きます。同じサービス名でも、機種によって5倍以上に開きます。

auも機種で段階が分かれています。iPhoneの標準モデルが790円、Proが880円、with Cloudが990円です。

社内で「補償は月800円くらい」と1つの数字を前提に決めると、実際の請求とずれます。 端末を1台追加するたびに金額が変わる設計になっているためです。

22台ぶんの年額を並べる

3社と保険商品を横並びで見たい場合はスマホ保険を全部調べて比較した記事に個人向けの整理があります。

法人携帯の補償オプションが必要かは1回の負担金を見ると分かります

月額を払っていても、使うときに別の額が出ます。3社の負担金を並べました。

キャリア場面負担金
ドコモ交換5,500円〜12,100円(Web割適用時4,950円〜10,890円)
au交換(3時間特急便)3,300円/回
ソフトバンク故障修理0円
ソフトバンク破損(外装交換)1,650円(通常修理価格16,500円)
ソフトバンク水濡れ・全損5,500円
ソフトバンクバッテリー交換1,650円〜4,950円

ソフトバンクの故障修理0円が、3社で唯一の例外です。 破損や水濡れには負担金がかかりますが、故障だけは0円と明記されています。

ドコモは対象外の項目も書いています。汚れ・傷とバッテリー消耗は補償の対象外です。

ソフトバンクがバッテリー交換を1,650円から4,950円で扱っているのと対照的です。

年間の利用回数にも上限があります

ドコモは「1年に2回まで」と書かれています。22台のうち何台が壊れるかではなく、1台につき年2回という数え方です。

月額を払い続けても、使える回数は決まっています。 落としやすい社員が1人いる場合、その端末だけ年内に上限へ届くことがあります。

auの料金の内訳をもう少し細かく知りたい場合はau故障紛失サポートの料金を分解した記事にまとめてあります。

法人携帯の補償オプションが必要かを社員22名22台で計算しました

数字を入れます。社員22名に1台ずつ社用スマホを貸している会社を想定しました。

方式契約数年額1台あたり
ドコモ(330円の機種)2287,120円3,960円
ドコモ(1,720円の機種)22454,080円20,640円
au(iPhone 15等・790円)22208,560円9,480円
au(iPhone Pro等・880円)22232,320円10,560円
au with Cloud(990円)22261,360円11,880円
ソフトバンク(715円)22188,760円8,580円
モバイル保険(主1+副2で8契約)867,200円3,054円

ドコモは機種構成しだいで87,120円にも454,080円にもなります。 社内のiPhoneとAndroidの比率が変わるだけで、年額が5倍動きます。

モバイル保険の67,200円が最も小さい数字になりました。ただしこの数字だけを見て決めると、上限を見落とします。

上限の中身が同じではありません

モバイル保険は1契約に主端末1台と副端末2台を登録します。22台なら8契約で、主端末8台と副端末14台という内訳になります。

区分台数修理可能な損害の上限
主端末81台あたり年間150,000円
副端末141契約あたり合計45,000円

副端末14台は、契約ごとに2台で45,000円を分け合う形です。 主端末の150,000円とは別枠で、金額も3分の1以下になります。

年額の差だけを見れば安く見えます。上限まで含めて見ると、22台すべてが同じ手厚さになるわけではありません。

法人の選択肢を1つに絞りたい場合は法人の端末保険を比較した記事で条件別に整理しています。

法人携帯の補償オプションが必要かはキャリアが分かれた会社ほど決めにくくなります

ドコモとauに分かれている会社を考えます。全社で1つの方針を決めようとすると、次の作業が2倍になります。

  • 月額の一覧を2社ぶん作る
  • 負担金の条件を2社ぶん把握する
  • 加入のタイミングを2社ぶん管理する
  • 申込み窓口を2社ぶん確保する
  • 交換の依頼先を2社ぶん社内に周知する

端末を1台追加するたびに、その端末がどちらのキャリアかで手順が変わります。 現場が判断すると、入っている端末と入っていない端末が混ざります。

3社目が加わればさらに増えます。分岐の数はキャリアの数に比例して増えていきます。

キャリアに紐づかない補償なら、この分岐そのものが消えます。 ただし先ほど書いたとおり、副端末の上限は主端末より低くなります。

モバイル保険は法人でも契約でき、月額700円(非課税)で1契約に主端末1台と副端末2台の計3台を登録できます。主端末は修理可能な損害なら年間150,000円まで、副端末2台は1契約あたり合計45,000円までが上限で、自己負担となる免責金額はありません。キャリアの補償オプションと違い、加入できるタイミングが端末の購入時に限られることもありません。
副端末の上限は主端末の3分の1以下ですが、購入時を過ぎた端末でも登録できます。

月700円・最大3台まで

モバイル保険の公式ページを見る →

» モバイル保険公式サイトはこちら

複数の端末を1つの契約にまとめる考え方は複数端末の補償を一本化する記事で詳しく扱っています。

法人携帯の補償オプションが必要かは端末の入れ替え周期でも変わります

キャリアの補償オプションは端末に紐づきます。買い替えるたびに、購入時の判断が戻ってきます。

auの公式ページには「退会された場合、次回のご購入時まで再加入できません」と書かれています。一度外すと、次に端末を買うまで入り直せません。

  • 2年で入れ替える運用なら、2年ごとに22回の判断が発生します
  • 一度外した端末は、その端末を使い続ける限り入り直せません
  • 判断を現場に任せると、入っている端末と入っていない端末が混ざります

外す判断が片道になる点は、保険商品でも同じです。 モバイル保険の約款第33条5は、変更された主端末について、副端末への変更を除いて主端末や副端末として登録し直すことはできないと定めています。

端末を長く使う会社ほど条件が変わります

3年、4年と使い続ける会社は、加入期間が長くなるぶん月額の総額が膨らみます。 一方でバッテリーの劣化や経年の故障が出やすくなります。

ドコモはバッテリー消耗を対象外としています。 長く使う前提なら、この1行が効いてきます。

ドコモの補償を交換の負担金から見た整理はドコモのケータイ補償の仕組みを分解した記事にあります。

法人携帯の補償オプションが必要かを見送る会社が先に決める3つのこと

補償オプションに入らないと決めた場合、決めておくことが3つあります。

  • 端末を買う稟議に「補償に入るか」を項目として入れる
  • 修理費を年間の予算として先に積む
  • 窓口に連絡する担当者を先に決めておく

1つ目が最も効きます。 買ってから決めようとすると、3社とも期限が過ぎるためです。

2つ目は都度稟議を避けるためです。修理の決裁が遅れると、社員は私物のスマホで仕事を続けます。

3つ目は法人固有の事情です。Webで完結しないため、担当者が不在だと手続きが止まります。

過去2年に何台の端末が壊れ、1回あたりいくら払ったかを先に数える。件数が年0〜1件なら月額の総額が修理費を上回ることがあり、年3件を超えるなら上限と負担金の条件で選ぶ。

法人でモバイル保険を契約できるかを先に確かめたい場合は法人がモバイル保険を契約できるか整理した記事を読んでください。

法人携帯の補償オプションが必要かについてよくある質問

Q. 法人携帯の補償オプションは後から加入できますか

A. ドコモだけ14日以内なら間に合います。

auは「対応機種のご購入時のお申し込みに限ります」、ソフトバンクは「機種ご購入と同時に限られます」と書かれています。ドコモは購入日または回線契約日を含めて14日以内が期限です。

Q. 法人契約でも補償オプションをWebで申し込めますか

A. 3社とも法人は個人と同じ入口を通れません。

ソフトバンクは「法人のお客さまの申し込み受付は総合案内157(無料)のみとなります」と明記しています。ドコモは補償の交換申込みがWebから外れ、ドコモショップまたは電話窓口に変更されました。

Q. 法人携帯の補償オプションを解約したら再加入できますか

A. auは次の端末を買うまで再加入できません。

公式ページに「退会された場合、次回のご購入時まで再加入できません」と書かれています。月額を止める判断は、その端末を使い続ける限り取り消せません。

Q. 法人携帯の補償オプションは年に何回使えますか

A. ドコモは1年に2回までです。

公式ページに回数が明記されています。auの交換用携帯電話機お届けサービスとソフトバンクの各サービスについては、本記事の調査時点で公開ページに回数の記載を確認できませんでした。

Q. 法人携帯の補償オプションで盗難や紛失も対象になりますか

A. 3社とも盗難・紛失を扱っていますが、戻り方が違います。

ドコモは破損・故障・盗難紛失・水濡れを対象としています。ソフトバンクの盗難・紛失は「同一機種・当社指定機種を会員価格で機種変更いただくことが可能」という形で、現金が戻るわけではありません。

Q. 法人携帯の補償オプションに入っていても自己負担はありますか

A. ソフトバンクの故障修理0円を除いて、どの場面でも負担金がかかります。

ドコモは5,500円から12,100円、auは交換1回につき3,300円です。ソフトバンクも破損の外装交換は1,650円、水濡れ・全損は5,500円がかかります。

Q. 中古で調達した法人携帯にも補償を付けられますか

A. モバイル保険には中古品の条件が明記されています。

重要事項説明書に「中古品の場合、法人が運営している販売店(オンラインショップを含む)で購入し、その時点において当該販売店による3カ月以上の製品保証(動作保証)が確認できる状態であることが条件となります」と書かれています。社員から買い取った端末は、この条件から外れます。

Q. 法人携帯の補償オプションは端末を買い替えたらどうなりますか

A. 端末に紐づくため、新しい端末で入り直す判断が発生します。

買い替えのたびに購入時の期限が戻ってきます。22台を2年周期で入れ替えるなら、2年ごとに22回の判断と手続きが必要になります。

法人携帯の補償オプションは、月額の安さで選ぶ設計になっていません。 加入できるのは端末を買う瞬間だけで、法人はその入口も個人と別に用意されています。

過去2年の修理件数を数えることから始めてください。件数が分かれば、月額の総額と修理費のどちらが大きいかが出ます。

ソフトバンクの安心保証パックを個人視点で検証した記事はソフトバンク安心保証パックは必要かを2年分の実額で確かめた記事にあります。

結論:法人携帯の補償オプションが必要かは、月額の比較より先に「いつ決めるか」で決まる。ドコモ・au・ソフトバンクの3社とも加入できるのは端末の購入時だけで、ドコモの14日以内が唯一の猶予になる。端末を発注する稟議に補償の可否を項目として入れておかないと、判断のタイミングそのものが消える。
月額を比べる前に、端末を買う稟議の中に判断の枠を作ってください。

月700円・最大3台まで

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※料金や条件は変わることがあります。加入前に、最新の内容を公式ページで確認してください。

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