法人の端末保証の管理は契約者が会社になりません

ナルセ
保証の中身を1つずつ確かめている調査員です。AppleCare+にiPhoneを2年入れて、修理は一度もありませんでした。今はモバイル保険に切り替えて使っています。

保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。

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社員の端末をまとめて保証したい会社が最初に探すのは、法人名義でまとめる方法です。約款には、団体を通じて保険料をまとめる仕組みが1つだけ用意されています。

その仕組みを使っても、保険契約者の欄に入るのは会社ではなく社員のほうです。会社ができるのは、代表者を通じて保険料を振り込むところまでになります。

モバイル保険は月額700円(非課税)で1契約に主端末1台と副端末2台の計3台を登録できます。社員32名がそれぞれ契約すると月22,400円で、団体一括収納扱特約を付ければ代表者を通じた振込1本にまとまります。ただし保険契約者の欄に入るのは会社ではなく所属員のほうです。
確かめるのは月額ではなく、契約者の名義が誰になるかのほうです。

月700円・最大3台まで

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法人の端末保証の管理には団体一括収納という仕組みがあります

約款の本体とは別に、事業者を名指しした特約が付いています。

項目内容
名称団体一括収納扱特約条項
対象法人、個人事業主、人格のない社団などの団体
付加の条件団体を通じた申し出と協約書の取り交わし
まとめられるもの保険料の払込み

特約の第1条に、適用の条件が書かれています。

この特約は、事業者(法人、個人事業主、人格のない社団)等の団体(以下「団体」といいます。)において次の条件をすべて満たし、団体を通じ申し出があるときに当社と団体一括収納に関する協約書を取り交わした上で付加します。

法人が名指しされている条文は、約款全体を通してもここと解除事由の1つだけです。 端末を何台まとめられるかではなく、保険料の集め方についての規定になっています。

契約できるかどうかの条件そのものは、法人でモバイル保険を契約できるかを整理した記事にまとめました。

契約者になるのは団体ではなく所属員です

特約が付く条件の1つ目が、契約者を誰にするかを決めています。

1.団体の所属員を保険契約者とする保険契約であること

なお、所属員とは、団体に所属または構成する社員、職員、組合員および会員等をいい、団体の代表者を含みます。

保険契約者になるのは団体ではなく、団体に所属する個人です。 代表者も所属員に含まれると書かれていますが、その場合も個人としての契約になります。

約款の第1条は、保険契約者を権利と義務の主体として定義しています。

当社と保険契約を結び、契約上の様々な権利(契約内容変更などの請求権)と義務(保険料のお支払義務)を有する、保険契約確認証記載の保険契約者をいいます。

契約内容の変更を請求する権利も、保険料を払う義務も、契約者である社員のほうにあります。 会社が保険料を集めて振り込んでいても、この配置は変わりません。

社員32名分をまとめて払える仕組みはありますが、契約は32本のまま個人名義で残ります。会社が1本の法人契約に集約する形にはなりません。

法人の端末保証の管理を始めるには協約書の取り交わしが要ります

申込画面の操作だけでは、この特約は付きません。

手順内容
1団体を通じて申し出る
2団体一括収納に関する協約書を取り交わす
3団体が協約を締結している状態にする
4所属員が個別に保険契約者となる

特約の第1条2に、締結が条件として置かれています。

2.団体が当社と団体一括収納に関する協約を締結していること

協約書は保険契約とは別の書面で、会社と保険会社の間で取り交わします。 社員が個別に申し込んだあとで払込方法だけ切り替える形にはなっていません。

導入を検討する段階では、社内の稟議に協約書の締結という項目を1つ足すことになります。書面を交わす相手は保険会社で、窓口になるのは団体の代表者です。

法人の端末保証の管理では団体に集金業務委託費が支払われます

保険料を集める側にも、条文上の扱いがあります。

団体を通じて払い込む保険料については、集金業務委託費を支払います。

支払われる先は団体で、支払う側は保険会社です。 特約の第2条はこの1文だけで、金額や料率までは書かれていません。

会社としては、社員から集めた保険料を振り込む業務に対する対価という位置づけになります。実際の額は協約の内容によるため、締結の前に確認しておく項目です。

誰から誰へ名目
所属員団体保険料
団体保険会社保険料
保険会社団体集金業務委託費

会社を経由してお金が2方向に動くため、経理側での処理を先に決めておく必要があります。

法人の端末保証の管理は代表者を通じた振込に一本化されます

払込方法は約款の第20条に5つ挙げられていて、団体一括収納はそのうちの1つです。

払込方法会社がまとめられるか
クレジットカード払契約者ごと
口座振替払契約者ごと
送金払契約者ごと
キャリア課金払契約者ごと
団体一括収納扱代表者を通じて1本にまとまる

特約の第3条は、払方まで指定しています。

この保険契約の保険料払込方法は、団体を通じての月払または年払であることを要します。

団体を通じる以上、個々の社員がカード払いを併用する形は取れません。 払方は月払か年払のどちらかに揃えることになります。

振込の手順は第4条にあります。

1.この保険契約の保険料は、団体の代表者を通じて当社の指定した金融機関等の口座に振込んでください。

振り込む名義は団体の代表者です。 経理担当者の個人口座から送る形は想定されていません。

支払い方を途中で変えられるかどうかは、会社所有のスマホの保険で保険料が戻らない条件を整理した記事で扱いました。

着金した日が払込日になります

いつ払ったことになるかも、条文で決まっています。

2.団体代表者から当社に振込まれた日(着金日)に保険料の払い込みがあったものとします。尚、団体に対する領収書は要請があった場合のみ、発行します。

振込を手配した日ではなく、着金した日が払込日です。 月末が金融機関の休業日にあたる月は、着金が翌営業日に回ります。

領収書についても同じ条文に書かれています。団体に対する領収書は、要請があった場合にだけ発行されます。

約款の第20条5項も、原則として保険料領収書は発行しないと定めています。経費として処理する側は、振込の記録を証憑として残す前提で組み立てることになります。

法人の端末保証の管理は社員が抜けると特約だけ消えます

特約が消える場合が3つ挙げられています。

消滅する事由消えるもの
保険契約者が団体を脱退した特約
団体一括収納扱に関する協約が解約された特約
他の保険料払込方法に変更した特約

特約の第5条が、その3つです。

1.保険契約者が団体を脱退したとき

2.団体一括収納扱に関する協約が解約されたとき

3.他の保険料払込方法(経路)に変更したとき

消えるのは特約であって、保険契約そのものではありません。 社員が退職して団体を脱退すると、その社員の契約は個人の払込方法に戻ることになります。

契約者は退職後もその社員のままです。会社としては、退職手続きの中に払込方法の切り替えを組み込んでおく形になります。

消えるのは特約であって、保険契約ではない

退職や異動のときに残る手続きは、社員の端末の保険で契約後に残る手続きを整理した記事に整理しました。

社員の退職で外れるのは団体扱特約だけで、保険契約そのものは残ることを示した図

運用面で会社側に残る負担は、モバイル保険を法人で使うデメリットを並べた記事でも扱っています。

法人の端末保証の管理で初回の保険料を落とすと契約が無効になります

まとめて払い込む体制を作っても、1回目の扱いは別に決まっています。

項目内容
払込期間責任開始日から契約日の属する月の末日まで
猶予期間払込期間の翌月初日から翌々月末日まで
猶予期間内に払込みがない場合契約は無効

責任開始日に関する特約の第3条2項が、期間の始まりと終わりです。

前 1.の払込期間は、責任開始日から契約日の属する月の末日までとします。

責任開始日から数えるため、申込みの時期によって払込期間の長さが変わります。 月末に近い申込みほど、1回目の期間は短くなります。

払い込まなかった場合の結果は第5条にあります。

第1回保険料または初回保険料の猶予期間満了日(第 3 条)までに第1回保険料または初回保険料の払込がないときは、当社は、保険契約を無効とします。

失効ではなく無効という扱いになります。 32名分をまとめて振り込む運用では、名簿の1名が漏れたときにその1本だけが無効になります。

法人の端末保証の管理では照会に答えないと保険金が止まります

請求したあとに、保険会社から確認が入ることがあります。

4.当社は、必要と認めたときは、事実の確認を行うことがあります。

5.前4.の事実の確認に際し、保険契約者または被保険者が、当社からの事実の照会について正当な理由がなく回答または同意を拒んだときは、その回答または同意を得て事実の確認が終わるまで保険金を支払いません。

回答を拒んだ場合、支払われないのではなく確認が終わるまで止まります。 期限が切られているわけではないため、止まった状態がいつまで続くかは会社側の対応で決まります。

照会の相手は保険契約者または被保険者です。契約者が社員である以上、会社が代わりに答える形は条文に書かれていません。

支払われない事由そのものは、業務端末の補償が降りない事由をまとめた記事で扱いました。

法人の端末保証の管理には保険会社への協力義務があります

保険金が支払われたあとに、会社側の作業が残る場面があります。

状況条文上の扱い
損害について第三者への請求権を取得した保険金の支払いで請求権が保険会社に移る
保険会社が証拠や書類を必要とする契約者・被保険者・受取人に協力義務がある
協力に費用がかかる保険会社の負担

第41条1項が、請求権の移転です。

損害が生じたことにより被保険者が損害賠償請求権その他の債権を取得した場合において、当社がその損害に対して保険金を支払ったときは、その債権は当社に移転します。

社員の端末を第三者が壊した場合、保険金を受け取ったあとの請求権は保険会社に移ります。 二重に回収する形にはなりません。

協力義務は3項です。

保険契約者、被保険者および保険金を受け取るべき者(これらの者の代理人を含む。)は、当社が取得する前1.の債権の保全および行使ならびにそのために当社が必要とする証拠および書類の入手に協力しなければなりません。

代理人を含むと書かれているため、社員の手続きを会社が代行している場合も対象に入ります。 協力に必要な費用は保険会社の負担と同じ項に定められています。

法人の端末保証を32名で管理した場合の年額を計算しました

社員32名がそれぞれ契約し、会社が団体一括収納でまとめる場合の金額です。

支払い方計算金額
月額700円×32契約22,400円
年額700円×12か月×32契約268,800円

振り込む回数は月に1回にまとまりますが、契約の本数は32本のままです。 管理の対象が減るのは払込みの手間で、契約の数ではありません。

会社がまとめられるもの会社がまとめられないもの
保険料の振込み保険契約者の名義
払方(月払または年払)契約内容の変更請求
保険会社への窓口保険金の請求と受け取り
協約書の締結告知

左の列は代表者を通じて1本にできますが、右の列は32名それぞれに残ります。 台帳を作るなら、右の列に載っている項目を社員ごとに追う形になります。

1契約に何台まで載せられるかは、社用端末の保険で登録できる端末を整理した記事にまとめました。

32名なら、まとめて払う額は月22,400円

端末の台数を基準にまとめたい場合は、複数端末の補償を一本化する記事で計算しました。

法人の端末保証の管理で会社が先に決める3つのこと

団体一括収納を使うかどうかの前に、決めておく項目が3つあります。

  • 協約書を誰の名義で取り交わし、更新の担当を誰に置くか
  • 集金業務委託費をどの勘定で受け、社員から集める保険料とどう分けるか
  • 退職時に払込方法の切り替えを誰が案内するか

名簿に契約者名の列を作ってください。会社名ではなく社員個人の名前が並ぶことを確認したうえで、稟議の契約者欄を書くことになります。

決めた内容は、入社と退職の手続きの中に組み込む形が扱いやすくなります。

  • 協約書の締結を申込みとは別の作業として扱う
  • 集金業務委託費の勘定を経理と先に決める
  • 退職者の払込方法を切り替える担当を置く

他社の保証と条件を並べたい場合は、法人の端末保険を比較した記事にまとめています。

法人の端末保証の管理についてよくある質問

Q. 法人の端末保証の管理で契約を会社名義にできますか

A. 団体一括収納扱特約は、団体の所属員を保険契約者とする保険契約であることを条件にしています

所属員には社員、職員、組合員、会員と代表者が含まれます。代表者が契約する場合も、団体ではなく個人としての契約になります。

Q. 法人の端末保証の管理をまとめると会社にお金が入りますか

A. 団体を通じて払い込む保険料については、集金業務委託費を支払うと特約の第2条にあります。

支払う側は保険会社で、受け取る側は団体です。金額や料率は条文に書かれていないため、協約の内容として確認する項目になります。

Q. 法人の端末保証の管理では保険料をいつ払ったことになりますか

A. 団体代表者から振り込まれた日、つまり着金日が払込日です。

振込を手配した日ではありません。月末が休業日にあたる月は、着金が翌営業日にずれます。

Q. 法人の端末保証の管理で社員が退職したら契約はどうなりますか

A. 保険契約者が団体を脱退したときは、特約が消滅します。

消えるのは特約であって保険契約そのものではありません。契約者は退職後もその社員のままで、払込方法を個人のものに切り替えることになります。

Q. 法人の端末保証の管理で領収書は出ますか

A. 団体に対する領収書は、要請があった場合にのみ発行されます。

約款の第20条5項も、原則として保険料領収書は発行しないと定めています。要請しない限り出ないため、振込の記録を残す前提になります。

Q. 法人の端末保証の管理で初回の保険料を払い忘れるとどうなりますか

A. 猶予期間の満了日までに払込みがないときは、保険契約を無効とすると定められています。

払込期間は責任開始日から契約日の属する月の末日まで、猶予期間はその翌月初日から翌々月末日までです。まとめて振り込む運用では、名簿から漏れた1名の契約だけが無効になります。

Q. 法人の端末保証の管理で保険会社からの照会を断れますか

A. 正当な理由がなく回答または同意を拒んだときは、確認が終わるまで保険金を支払わないと第24条5項にあります。

支払わないと決まるのではなく、止まった状態が続く扱いです。照会の相手は保険契約者または被保険者で、契約者は社員のほうになります。

Q. 法人の端末保証の管理で保険金を受け取ったあとに作業は残りますか

A. 第三者への請求権がある場合、保険金の支払いによってその請求権は保険会社に移ります。

契約者と被保険者と受取人には、証拠や書類の入手に協力する義務が第41条3項で定められています。代理人も対象に含まれるため、社員の手続きを会社が代行している場合も入ります。

まとめて払う仕組みは用意されていますが、まとまるのは払込みの経路だけです。契約者の名義と保険金の受け取りは、社員1人ずつに残ります。

32名なら年268,800円が代表者を通じて動きます。この金額を誰の名義で誰から集めるかを決めてから、協約書の話に進む順番が扱いやすくなります

結論:法人が端末保証をまとめて管理する仕組みは団体一括収納扱特約として用意されている。ただしまとまるのは保険料の払込みだけで、保険契約者は団体の所属員つまり社員になる。協約書の取り交わしが前提で、社員が団体を脱退すると特約だけが消える。名簿に契約者名の列を1つ足せば、会社名ではなく個人名が並ぶことが先に見える。
会社契約を前提に稟議を書く前に、契約者の欄に誰の名前が入るかを確かめてください。

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