法人のau故障紛失サポートワイドはAppleCare以外の2つが会社では使えません

ナルセ
保証の中身を1つずつ確かめている調査員です。AppleCare+にiPhoneを2年入れて、修理は一度もありませんでした。今はモバイル保険に切り替えて使っています。

保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。

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会社の名義でauからiPhoneを買うと、月額1,580円のオプションが台数分の行になって請求書に並びます。社員52名なら年985,920円が補償の名目で出ていきます

ただしauは、このプランに入っている3つの中身のうち1つについて、公式ページに「法人契約は対象外です。」と書いています。 台数分の月額は同じように引き落とされますが、受け取れる中身は法人と個人で同じではありませんでした。

法人のau故障紛失サポートワイドは3つの中身が束になっています

正式名称に「AppleCare Services」と「iCloud+」が並んでいるとおり、このプランは1つの補償ではなく3つの中身をまとめたものです。 法人で入る場合、この3つは同じようには効きません。

中身法人での効き方根拠
AppleCare Services(修理・交換)対象外とは書かれていないauが法人契約を対象外と明記したのはデバイス補償だけ
デバイス補償(周辺機器)1件も使えない公式に「法人契約は対象外です」と明記
iCloud+ 50GB会社には届かない付与先はApple Account。1つのアカウントにつき1度のみ

月額はこの3つを分けずに1本で請求されます。内訳の按分は公表されていないので、使えない中身の分だけ減額してもらう、という交渉の土台がありません。

法人向けの相談窓口自体は用意されています。auは法人の予約・購入について「導入検討・見積相談フォーム」を案内していますが、ここで相談できるのは導入の話であって、補償の対象範囲が法人向けに変わるという意味ではありません

故障紛失サポート ワイドの中身を規約から分解した記事 では、この束が3社の提供する5つのサービスに分かれることを規約から確認しています。この記事で見るのは、その中身が法人契約でどう変わるかだけです。

法人のau故障紛失サポートワイドのデバイス補償は対象外と明記されています

3つのうちデバイス補償については、au公式の適用条件欄に法人を名指しした一文があります。 解釈の余地がない書き方です。

[デバイス補償について]

法人契約は対象外です。

お申し込みには、対象製品の損壊状況を示す写真、修理費用を示す見積もりや領収書、盗難・紛失届などの証跡が必要となります。

デバイス補償として公式に案内されているのは次の条件です。

  • 加入日以降にau +1 collectionで購入した対象の製品であること
  • 購入から2年以内であること
  • 対象のトラブルは故障・部分破損・全損・水濡れ・盗難・紛失
  • ご負担金3,000円で年1回・最大30,000円まで

条件を満たしても法人には出ません。個人なら年1回まで最大30,000円が使える枠が、法人では0円のまま据え置かれます。

52名分に換算すると制度上は年1,560,000円ぶんの枠が存在することになります。それでも法人契約はこの枠から1円も引き出せないので、月額の中でこの部分だけは最初から使い道がありません

公式には対象外となる損害も列挙されています。

傷、汚れ、塗装の剥離など軽微な損害、天災によるトラブル、または故意の破損、改造解析、消耗に起因する不具合などは対象外です。

ただし法人はこのリストを読む必要がありません。 個々の除外条件を検討する前に、契約者が法人という一点で全体が落ちるからです。

法人のau故障紛失サポートワイドのiCloud+は社員のアカウントに付きます

3つ目のiCloud+ 50GBは法人契約を対象外とは書かれていませんが、付与される先が会社ではありません。 公式が挙げている条件は2つです。

  • 日本国内で設定されたApple Accountであること
  • 1つのApple Accountにつき1度のみ

お客さまのApple Accountは日本国内で設定されたアカウントである事がご利用の対象条件です。

1つのApple Accountにつき1度のみ「iCloud+ 50GBストレージ付き」のお申し込みが可能です。

Apple Accountは会社ではなく人に紐づきます。会社が52台分の月額を払っても、50GBが増えるのは各社員のアカウントの中であって、会社が管理できるどこかの領域ではありません。

同じアカウントで2台目を持たせた場合は2回目の付与がありません。役員が私物と社用で同じApple Accountを使っていれば、社用側の50GBは受け取れないまま月額だけを払うことになります

AppleCareを法人で複数台に付ける場合の扱い では、Apple側の契約単位が端末ごとになる点を扱っています。iCloud+の付与単位はそれとも違い、端末でもなくアカウントです。

モバイル保険は月700円(非課税)で、主端末1台と副端末2台の最大3端末までを1つの契約で補償します。公式FAQには法人契約も可能と書かれていますが、被保険者は個人である必要があるため、契約数は台数ではなく人数で決まります(調べた時点)。auと違うのは、法人契約だから対象外になる補償が中に混ざっていない点です。会社が払う月額に対して、使える中身と使えない中身が契約者の属性で切り替わりません。公式FAQには通信キャリアはdocomo・au・SoftBankに限らず格安SIMブランドでも問題ないと書かれているので、auで買ったiPhoneと他社で買った端末を同じ1つの契約にまとめられます。社員52名なら52契約で年436,800円です。
法人だから対象外になる補償はありません。

月700円・最大3台まで

モバイル保険の公式ページを見る →

» モバイル保険公式サイトはこちら

法人のau故障紛失サポートワイドで対象外と書かれていないのはAppleCare Servicesだけです

3つのうち残るのはAppleCare Servicesですが、ここで正確に言えるのは「効く」ではなく「対象外と書かれていない」までです。 auが法人を名指しして除外したのはデバイス補償だけでした。

中身auが法人について書いていること
デバイス補償「法人契約は対象外です。」と明記
iCloud+ 50GB法人への言及なし。付与先がApple Accountとだけ記載
AppleCare Services法人への言及なし

書かれていないことを根拠に効くと決めるのは推論です。契約前に確かめるなら、AppleCare Servicesの修理と交換が法人名義でも使えるかを、フォームか窓口で文字に残る形で聞いておくほうが確実です

聞く相手は決まっています。auは法人の相談先として導入検討・見積相談フォームを案内しているので、購入台数の相談と同じ場所で補償の適用範囲も確認できます。

法人のau故障紛失サポートワイドの申込書類は6カ月で見られなくなります

申込書類は6カ月で消える

申込書類のほうにも、法人だから発生する事務があります。 店頭で電子サインを使って契約すると、控えはMy auの画面の中にしか残りません。

対象となる申込書類は4種類です。

  • au通信サービス契約申込書
  • 機種変更申込書
  • 端末増設申込書
  • 個別信用購入あっせん契約申込書

申込書類について、店頭での契約時に「電子サイン」でお手続きいただいたお客さまは、受付日から6カ月間 My au で確認が可能です。Webページの保存または印刷をして保管してください(スクリーンショットでの画像保存もご利用いただけます)。

6カ月を過ぎるとMy auからは消えます。au自身が「Webページの保存または印刷をして保管してください」と書いているので、控えを残す作業は会社側の仕事だと最初から示されています

端末代を分割にすると書類が1種類増えます。個別信用購入あっせん契約申込書もほかの3種類と同じ6カ月の枠の中にあるので、分割で買った台数が多い会社ほど期限内に取り出す量が増えます。

法人のau故障紛失サポートワイドの控えの保存は会社法の10年と噛み合いません

会社の側には、書類を長く持っておけという別のルールがあります。 会社法第432条第2項です。

株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

保存の根拠期間誰が持っているか
会社法第432条第2項会計帳簿の閉鎖から十年間会社
auの申込書類(電子サイン)受付日から6カ月間au(My au上)
9年6カ月会社が自前で持つしかない

申込書類がここでいう「その事業に関する重要な資料」に当たるかどうかは法解釈の話なので、ここでは決めません。確実に言えるのは、会社法が求める期間とauが見せてくれる期間が並んでいないという事実と、その差を埋めるのが会社側だということです。

作業そのものは単純です。契約したその日にMy auから4種類の書類をPDFか印刷で取り出し、端末の管理台帳と同じ場所に置いておけば、6カ月という期限は関係なくなります

法人のau故障紛失サポートワイドの交換は初期化と返送が社内に残ります

交換のあと社内に4つ残る

AppleCare Servicesで交換を1回使うと、そのあとに会社の作業が残ります。 壊れた端末を返す前に、データを消す工程が挟まるからです。

  • 社員の手元にある端末を回収する
  • データ初期化(オールリセット)をかける
  • 届いた箱に入れて封をする
  • 宅急便で発送し、問い合わせNo.を控える

公式には次のように書かれています。

お客さまのプライバシーを守るために旧携帯電話機のデータ初期化(オールリセット)をしてください。

旧携帯電話機は交換用電話機の受取日から14日以内に届いた箱に入れて封をしていただき、宅急便(ヤマト運輸)にてご返却ください。ご返却いただけない場合、違約金をご請求する場合があります。

引っかかるのは端末が社員の手元にあることです。初期化は端末を物理的に触らないとできないので、返送の前に社員から総務へ渡す社内の移動が1回入ります

拠点が分かれている会社ではここが伸びます。支店の社員が使っている端末なら、送ってもらう時間と初期化にかかる時間の両方が、返送までの期間の中に収まっている必要があります。

初期化を飛ばしても返送自体はできます。その場合はau側でデータ消去が行われることになるので、社内の情報を誰がいつ消したのかという記録は会社に残りません。

法人のau故障紛失サポートワイドは新規購入分と既存分で守り方が割れます

このプランはau携帯電話の購入と同時にしか申し込めません。 いま社員が持っている端末にあとから付けることはできない仕組みです。

対象何が付くか月額
これから買う分購入と同時に申し込めばワイドが付く1,580円
すでに配っている分何も付かない0円

この差は買い替えのタイミングでしか埋まりません。52台を一度に入れ替える会社は多くないので、しばらくは補償が付いている端末と付いていない端末が同じ社内に混在します。

管理台帳の側でこれを持つ必要が出ます。どの端末に何が付いているかを台帳に書いていないと、壊れたときの窓口がauなのか修理業者なのかを毎回調べ直すことになります

法人のau故障紛失サポートの料金 では、既存端末に付けられる持ち込み故障サポートの側を扱っています。あとから付ける選択肢がまったくないわけではありませんが、そちらは申込が社員本人しかできないという別の壁があります。

法人のau故障紛失サポートワイドを社員52名で数え直しました

ここまでの内容を、社員52名にiPhone 16を1台ずつ配っている会社の数字に置き換えます。 月額はこの機種で1,580円です(調べた時点)。

項目単価月額年額
故障紛失サポート ワイド1,580円52名82,160円985,920円
モバイル保険700円52契約36,400円436,800円
45,760円549,120円

ただし差額の549,120円が論点ではありません。985,920円の中に、法人だと最初から使えないと決まっている部分が混じっているというほうが問題です

モバイル保険は契約の数え方が違います。公式FAQには法人契約も可能と書かれていますが被保険者は個人である必要があるため、契約数は台数ではなく人数で決まります(調べた時点)。

公式FAQの記述です。

法人契約も可能です。

ただし被保険者は個人である必要があります。

法人のau故障紛失サポートワイドについてよくある質問

Q. 法人契約でも故障紛失サポートワイドのAppleCare Servicesは使えますか

A. auが法人契約を対象外と明記しているのはデバイス補償だけです。

AppleCare Servicesの側には法人を除外する記載が見当たりませんでした。ただし書かれていないことは使えることの証明にはならないので、契約前に窓口へ文字で残る形で確認しておくほうが安全です。

Q. 法人のau故障紛失サポートワイドはデバイス補償が対象外でも月額は同じですか

A. 同じです。3つの中身の内訳は公表されていません。

月額1,580円は束のまま請求されます。使えない中身の分を差し引いた法人向けの金額が用意されているわけではないので、法人が払う額と個人が払う額は変わりません。

Q. 法人のau故障紛失サポートワイドで付いたiCloud+を社員に使わせても問題ありませんか

A. 使えますが、その50GBは社員個人のApple Accountの中です。

会社が費用を出していても、領域そのものは個人のアカウントに属します。業務データを置かせると退職時に会社が取り出せない場所が増えるので、社内データの置き場所としては想定しないほうが管理は楽です。

Q. 法人のau故障紛失サポートワイドの申込書類は何を保管しておけばいいですか

A. au通信サービス契約申込書・機種変更申込書・端末増設申込書・個別信用購入あっせん契約申込書の4種類です。

電子サインで契約した場合、My auで見られるのは受付日から6カ月間です。au自身がWebページの保存か印刷を案内しているので、契約直後に取り出して社内に置いておく前提の仕組みだと読めます。

Q. 法人のau故障紛失サポートワイドで交換を使ったあと会社に残る作業はありますか

A. 端末の回収・データ初期化・箱詰め・発送の4つが残ります。

初期化は端末を手元に置かないとできません。端末は社員が持っているので、返送の前に社内で1回受け渡しをする時間を見込んでおく必要があります。

会社が見ているのは請求書の1行と月額だけですが、その1行の中身は3つに分かれていて、法人が受け取れるかどうかも3つとも違っていました。auが「法人契約は対象外です」と名指ししたのはデバイス補償で、iCloud+は対象外とは書かれていないものの届く先は社員個人のアカウントです

まず確かめるのは、いま契約している台数のうち何台が新規購入と同時に申し込んだ分なのかという点です。そこが分かれば、補償が付いている端末と付いていない端末の境界が台帳の上に引けます

結論:法人でauの故障紛失サポート ワイドに入っても、束ねられた3つのうちデバイス補償は公式に法人契約は対象外と書かれ、iCloud+ 50GBは1つのApple Accountにつき1度だけなので社員個人のアカウントに付く。auが法人について対象外と書いていないのはAppleCare Servicesだけで、それでも月額1,580円は3つぶんの値段のまま台数分引き落とされる。社員52名なら年985,920円になる。加えて申込書類の控えは店頭で電子サインを使うと受付日から6カ月で見られなくなるので、会計帳簿を10年保存する側の年数とは9年6カ月ぶんずれる。交換を1回使えばオールリセットと14日以内の箱詰め返送が総務の作業として残り、これは月額を払っても外注できない。まず請求書の1,580円の行を数えて、そのうち何行が法人でも受け取れる中身に対する支払いなのかを分けるところから始めたほうが早い。
1,580円の行を中身で分けてください。

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