保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。
社用スマホが割れたとき、モバイル保険から修理費がいくら下りるのか。金額の一覧表があると思って公式サイトを探しても、そういう表はどこにも載っていません。
下りる額が最初から決まっておらず、修理業者の出した請求額がそのまま保険金になる建て付けだからです。 そのかわり枠は使うたびに減り、使い切った時点で契約の補償そのものが消えます。
法人のモバイル保険の修理費はいくらではなく実際にかかった額が出ます
モバイル保険が払うのは、あらかじめ決めておいた定額の見舞金ではありません。 公式のよくある質問は、この保険の性格を次のように説明しています。
当保険は修理ができた場合において、実際にかかった修理費用をお支払いする「修理費用補償保険」です。
その為、補償金額は修理業者の修理内容や診断結果により異なります。
つまり「いくら出るか」を決めているのは保険会社ではなく修理業者です。 同じ画面割れでも、持ち込んだ修理店の見積もりが変われば下りる額も変わります。
対象になる修理の範囲は公式に列挙されています。
表示装置、フレーム、マイク、スピーカー、カメラ、操作ボタン、コネクタ、バイブレータ等の通信端末本体の機能に対する修理
逆に、修理店の請求書に載っていても保険からは出ない項目があります。
補償範囲外の一例 サービス利用料や代引き、送料等の手数料/データ復旧/内部点検費用や修理報告書等の書面発行手数料/システムのアップデートなど
この「実費が出る」という組み立ては、損害保険の一般的な原則とは違います。 保険法は、てん補すべき損害の額の出し方を次のように定めています。
損害保険契約によりてん補すべき損害の額(以下この章において「てん補損害額」という。)は、その損害が生じた地及び時における価額によって算定する。
法律側の原則は時価です。 3年落ちの社用iPhoneを時価で数えれば、補償の額は買った日より大きく下がります。
モバイル保険の約款はこの原則を採らず、負担した修理費そのものを払う形にしています。 そのため端末が何年落ちであっても、修理業者に払った額が枠の範囲でそのまま戻ります。
法人のモバイル保険の修理費は年15万円の枠を使うたびに減ります
年15万円の枠があるといっても、毎回15万円まで使えるわけではありません。 重要事項説明書が、枠の減り方をはっきり書いています。
ご契約時に設定した修理費用保険金額が主端末および副端末に対する当初の支払上限保険金額になります。支払上限保険金額よりお支払いした保険金の額を差引いて次回の支払上限保険金額とします。保険期間中に何度事故があっても、その時の支払上限保険金額を限度としてお支払いします。
1回使えば、その分だけ次回の上限が下がります。 同じ社員の同じ社用iPhoneで1年に3回修理した場合、下りる額は次のように変わります。
| 回 | 修理内容 | 修理業者の請求額 | 下りる額 | 次回の枠 |
|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 画面割れ | 63,800円 | 63,800円 | 86,200円 |
| 2回目 | カメラとバッテリー | 39,600円 | 39,600円 | 46,600円 |
| 3回目 | 画面割れ | 63,800円 | 46,600円 | 0円 |
3回目は1回目とまったく同じ63,800円の修理です。 それでも出るのは46,600円までで、差額の17,200円は会社か本人が持つことになります。
枠が減ってきたからといって、期の途中で買い足すこともできません。
当社は保険契約者より修理保険金額の増額または減額の申し出があっても、保険期間中の変更は取り扱いしません。
モバイル保険は月700円(非課税)で、主端末1台と副端末2台の最大3端末までを1つの契約で補償します。免責金額はなく、修理業者に払った額がそのまま保険金になる修理費用補償保険です(調べた時点)。ただし公式が登録の条件としているのは「登録時において破損などなく全機能が正常に動作するもの」で、割れてしまってからの加入はできません。まずは端末を落としやすい社員から、1契約ずつ試す形が現実的です。
割れる前の端末しか登録できません。
法人のモバイル保険の修理費で枠を使い切ると補償が消滅します
枠が0円になったとき起きるのは、その年はもう出ないというだけではありません。 重要事項説明書の注意喚起情報に、次の3行が並んでいます。
① 被保険者へ支払った保険金の総額が修理費用保険金額の上限額に達したときは、この保険契約の補償は消滅します。
② 消滅した補償については保険契約が継続されたときに復元します。
③ 補償が消滅した場合の保険料の返戻はありません。
契約は残ったまま、補償だけが消えます。 そして消えたあとの保険料は戻ってきません。
- 復元するのは、契約が継続されたときからです
- 枠を使い切った社員は、その年度の残り期間を補償なしで過ごすことになります
- 補償が消えた月以降も、月700円の引き落としはそのまま続きます
会社として効いてくるのは、この消滅が社員ごとにばらばらに起きる点です。 全員に付けていれば、人数分の枠が別々のタイミングで尽きていきます。
法人のモバイル保険の修理費は修理不能だと実費から定額に変わります

修理できないと判断された瞬間、計算のしかたが実費から定額に切り替わります。 約款は、修理不能のときの額を次のように定めています。
(2)主端末が修理不能となった場合は、修理不能保険金額または主端末の購入価格のいずれか小さい額とします。
(4)副端末が修理不能となった場合は、副端末修理不能保険金額または副端末の購入価格のいずれか小さい額とします。
ここで効いてくるのが「購入価格のいずれか小さい額」という条件です。 中古で安く仕入れた社用端末なら、定額の上限ではなく仕入れ値のほうが天井になります。
公式のよくある質問にも、同じ注意が書かれています。
※ 故障した端末の購入金額が上記金額以下の場合は、その金額を上限に補償いたします。
そしてこの定額は、1回の請求ごとにかかる上限です。
主端末 一回の請求につき最大37,500円
修理せずに買い替えた場合は、この定額すら出ません。
機種変更の代金を補償することはできません。
ただしメーカーの公式価格での交換なら、修理として扱われます。
メーカー公式修理価格にて、同品番商品または後継品番商品へ交換修理が行われた場合は、修理の扱いとなります。
法人のモバイル保険の修理費は会社が払っても社員の口座に入ります

会社が修理代を立て替えても、保険金は会社には入りません。 約款は、保険金の振込先を次のように定めています。
当社は、以下に示す時期までに、予め申告を受けた金融機関口座に、振込をもって保険金を支払います。
ここでいう振込先は、あらかじめ登録した被保険者本人の口座です。 重要事項説明書も、補償が個人に紐づくことを念押ししています。
被保険者以外が所有し、使用する端末を1つの保険で補償することはできません。
お金の流れは、会社が修理代を払い、保険金は社員個人に入るという形になります。 精算のルールを決めていないと、社員の口座に入った保険金がそのまま残ります。
法人でモバイル保険を契約できるか の判断とあわせて、社内での回収方法を先に決めておく必要があります。
もう1つ、保険金を払った保険会社は請求権を引き継ぎます。
1.損害が生じたことにより被保険者が損害賠償請求権その他の債権を取得した場合において、当社がその損害に対して保険金を支払ったときは、その債権は当社に移転します。ただし、移転するのは、次の額を限度とします。
第三者に壊された端末なら、その賠償請求権は保険会社へ移ります。 社員が加害者と示談を進める前に、保険を使うかどうかを決めておく必要があります。
法人のモバイル保険の修理費の支払日は資料で3営業日と5営業日に分かれます
振り込まれるまでの日数は、同じ会社の公式資料の中で数字が割れています。 3つの資料に、それぞれ違う起算点と日数が書かれています。
| 資料 | 起算点 | 書かれている日数 |
|---|---|---|
| 約款第25条 | 請求を受け付けた日の翌日 | 5営業日以内 |
| 重要事項説明書 | 書類が到着した日の翌日 | 3営業日以内 |
| サービス内容ページ | 申請の翌営業日 | 最短3営業日以内 |
約款はこう書いています。
2.当社は前1.の確認を行った上で、請求に必要な書類が当社に到達または電磁的方法により提供された請求画面への所要事項の入力後当社へ送信されたものを当社が受信した日(以下「当社が請求を受付けた日」という。)の翌日からその日を含めて5営業日以内に保険金を支払います。
重要事項説明書はこう書いています。
当社は保険金請求に必要な書類が当社に到着した日の翌日からその日を含めて3営業日以内に保険金をお支払いします。
社内の立て替え精算を組むなら、遅いほうの5営業日を前提にしておくのが安全です。 どちらの資料にも、確認事項が出た場合はこの限りではないという但し書きが付いています。
審査に使われる材料も決まっています。
保険金お支払いの可否およびお支払いする保険金の金額は、ご契約者・被保険者のご申告内容、修理業者発行の修理報告書(修理内容や修理前後の端末の状態が記載されているもの)、事故端末の写真および領収書をもとに審査・決定いたします。
社用端末では、この領収書が会社宛てになっていることが少なくありません。 修理店へ出す前に、宛名を会社と本人のどちらにするかを決めておく必要があります。
法人のモバイル保険の修理費を社員41名で数えました
社員41名に1人1契約ずつ付けた場合の1年を数えます。 主端末は社用iPhone1台とし、全員が同じ条件で加入した前提です。
| 項目 | 内訳 | 金額 |
|---|---|---|
| 保険料 | 41契約 × 月700円 × 12ヵ月 | 344,400円 |
| 下りた保険金 | 修理が出た3名分 | 145,200円 |
| 差額 | 保険料が上回った分 | 199,200円 |
払った保険料のほうが199,200円多くなります。 保険金の内訳は63,800円と41,800円と39,600円の3件です。
この差額を高いと見るかは、41台のうち年に何台が壊れるかで変わります。 同じ規模の修理が年8件出れば、下りる保険金のほうが保険料を上回ります。
会社のスマホとパソコンの保険 としてパソコンまで登録すれば、副端末の枠が同じ契約の中で別に効いてきます。
法人のモバイル保険の修理費で会社が先に決める3つのこと
修理費が実費で出るぶん、会社側で先に決めておくことがあります。 どれも事故が起きてからでは間に合いません。
修理代を会社が立て替えるか本人払いにするか、領収書の宛名をどちらにするか、本人の口座に入った保険金をどう回収するか。この3つを事故が起きる前に文書にしておきます。
枠を使い切った社員をどう扱うかも、あわせて決めておく必要があります。 補償が消えた社員だけ別の手当を用意するのか、その年度は自己負担にするのかで、翌年の申請の出方が変わります。
法人 モバイル保険 修理費 いくらについてよくある質問
Q. 法人のモバイル保険の修理費はいくらまで出ますか
A. 修理業者に払った額がそのまま出ますが、1年間の合計は主端末と副端末をあわせて15万円で止まります。
上限に達すると、その契約の補償は消滅すると重要事項説明書に書かれています。消えたあとの保険料は返らないため、消滅した時点で契約を続けるかどうかの判断が要ります。
Q. 修理費が上限を超えたぶんは会社が持つことになりますか
A. 保険から出ない差額は、会社か本人のどちらかが負担することになります。
どちらが持つかは保険の側では決まっていません。社用端末と私物を同じ契約に混ぜて登録している場合は、負担者の線引きが特に曖昧になります。
Q. 会社が修理費を立て替えた場合でも保険金は会社に入りますか
A. 入りません。保険金は、あらかじめ登録した被保険者本人の口座に振り込まれます。
会社が契約者であっても、補償を受ける個人と振込先を切り離すことはできません。立て替えた分を回収する仕組みを社内に作らないと、会社の帳簿と手元の現金が合わなくなります。
Q. 修理費の保険金は何日で振り込まれますか
A. 重要事項説明書は3営業日以内、約款第25条は5営業日以内と書いており、資料によって数字が違います。
どちらにも、確認事項が出た場合の例外が付いています。公の機関への照会が必要になるケースについては、約款側にさらに長い期限が別に定められています。
Q. 修理せずに機種変更した場合も修理費は出ますか
A. 出ません。公式は機種変更の代金を補償することはできませんと明記しています。
メーカーの公式価格で同じ品番や後継品番へ交換した場合だけ、修理の扱いになります。社用iPhoneの画面割れの修理費 の出し方とあわせて、修理と買い替えのどちらに寄せるかを先に決めておくことになります。
修理費がいくら出るのかという問いに、モバイル保険は金額表では答えていません。 答えているのは、修理業者に払った額という決まり方のほうです。
会社として見るべきなのは、その決まり方が枠の逓減と補償の消滅とセットになっている点です。 41名に付ければ41本の枠が別々に減り、別々のタイミングで消えていきます。
実費が出る保険です。枠の減り方から先に確認してください。
※料金や条件は変わることがあります。加入前に、最新の内容を公式ページで確認してください。