「アップルケアって、結局いつまでなんだろう」
そう思って調べ始めたとき、私は2年という数字が出てくるものだと思っていました。実際、検索するとほとんどのページに2年と書いてあります。
ところが、Appleの公式ページを順番に読んでいくと、話がそう単純ではありませんでした。まず、アップルケアと呼ばれているものが1つではない。そして、AppleCare+の期間そのものが、以前とは違う数え方に変わっている。さらに、自分の端末の画面に出ている有効期限が、必ずしも正しいとは限らない、という記載まで見つかりました。
この記事では、Appleが公開している情報をもとに、アップルケアの期間がどう決まっているのか、自分の期限をどこで確かめればいいのか、そして期間が終わったあとに何が残るのかを順番に整理します。
保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。
アップルケアと呼ばれているものは3つある
期間の話をする前に、片づけておかないといけないことがあります。「アップルケア」という言葉が、実は3つの別々の仕組みを指して使われている、ということです。
これを分けないまま「何年ですか」と聞いても、答えが3つ出てきてしまいます。
1つめ:Apple製品1年限定保証
Appleの製品を買うと、何もしなくても自動で付いてくる保証です。
Appleが公開している「Apple製品1年限定保証」の条文には、こう書かれています。エンドユーザである購入者が最初の販売店で購入した日から1年間、通常使用時における材質および製造上の瑕疵に対して保証する、と。
つまり起点は「あなたが店で買った日」で、期間は1年です。開封した日でも、初期設定をした日でもありません。
対象は自然故障、つまり「普通に使っていたのに壊れた」ケースに限られます。落として画面を割った、水に濡らした、というのはこの保証では直りません。ここを勘違いしたまま「保証期間内なのに直してもらえなかった」と感じる人が、かなりの数いるはずです。
2つめ:90日間の無償テクニカルサポート
これも購入時に自動で付いてくるもので、電話やチャットでの技術的な相談を無料で受けられる期間です。

ハードウェアの保証が1年なのに対して、こちらは90日。数え方が違うので、「保証は1年あるはずなのにサポートに繋いだら有料と言われた」ということが起こります。
同じ日に始まって、違う日に終わる。これが1つめとの関係です。
3つめ:AppleCare+
ここまでの2つが自動で付いてくるものだったのに対して、AppleCare+は自分でお金を払って追加する有料プランです。
落下や水濡れといった、1年限定保証では対象外になる損傷をカバーします。あわせて、テクニカルサポートの期間も延びます。多くの人が「アップルケア」と言うとき、頭にあるのはこの3つめでしょう。
保証の中身そのものについては、こちらで詳しく整理しています。
AppleCareとは何かを、Appleの記載から確認する
3つはそれぞれ別の時計で動いている
大事なのは、この3つが同じ日に始まっても、終わる日が全部違うということです。
1年限定保証は購入日から1年。テクニカルサポートは購入日から90日。そしてAppleCare+は──ここが今回の本題なのですが、決まった年数で終わるとは限らなくなっています。
「アップルケアの期間は何年ですか」という問いに一つの数字で答えられないのは、そもそも3つの時計を一つに数えようとしているからです。
AppleCare+の期間はもう固定年数ではない
ここからが、この記事でいちばん伝えたい部分です。
以前は2年で区切られていた
かつてのAppleCare+は、購入時に2年分をまとめて払う形が中心でした。だから「アップルケアは2年」という説明が広まりましたし、今でも多くのページにそう書かれています。
2年で切れるのが前提だったので、「2年経ったらどうするか」という悩みが生まれ、それに答える記事が量産されました。
今は「解約するまで続く」形が基本になっている
ところが現在のAppleCare+は、月払いや年払いで契約を続けていく形が用意されています。Appleの記載でも、保証を再購入する場合の新しいプランは定期払いになる、という趣旨のことが明記されています。
定期払いということは、こちらから止めない限り更新され続けるということです。つまり「何年で終わるか」は、Appleが決めているのではなく、あなたが止めた時点で決まる。
これが、「アップルケア 何年」という問いに素直な数字を返せない理由です。2年で切れる契約もあれば、5年目に入っている人もいます。同じAppleCare+という名前でも、期間の実態が人によって違います。
入り口には期限がある
期間が伸ばせるとはいえ、入り口は完全に自由ではありません。
Appleのサポート記事には、AppleCare+の保証は新しいApple製デバイスの購入時、および購入後30日以内に追加できる、と書かれています。盗難・紛失プランについても同じく30日です。
この30日は、期間を伸ばす話ではなく「そもそも入れるかどうか」の期限です。ここを逃すと、期間をどう数えるかという議論に入る前に土俵から外れます。
あとから入る話は、こちらで詳しく扱っています。
AppleCareにあとから加入できる条件を調べた
日本で入れるのは2種類だけ
もう一つ、日本にいる人が知っておいたほうがいいことがあります。
Appleのサポート記事では、国や地域ごとに提供されるAppleCareプランが違うと説明されています。日本で利用できるのは、AppleCare+と、AppleCare+盗難・紛失プランの2つ。複数のデバイスを1つの契約でまとめる「AppleCare One」は、私が調べた時点では日本の一覧に載っていませんでした。米国・英国・フランス・ドイツ・オーストラリアの欄には記載があります。
海外の情報を読んで「1契約で3台まとめられるらしい」と期待すると、日本では話が違ってきます。
製品ごとの期間を並べてみる
自動で付いてくる保証の期間を、製品別に並べるとこうなります。
| 製品 | 1年限定保証 | 無償テクニカルサポート | AppleCare+の扱い |
|---|---|---|---|
| iPhone | 購入日から1年 | 購入日から90日 | 購入時または購入後30日以内に追加。盗難・紛失プランも選べる |
| iPad | 購入日から1年 | 購入日から90日 | 購入時または購入後30日以内に追加 |
| Mac | 購入日から1年 | 購入日から90日 | 購入時または購入後30日以内に追加 |
| Apple Watch | 購入日から1年 | 購入日から90日 | 購入時または購入後30日以内に追加。盗難・紛失プランも選べる |
| AirPods | 購入日から1年 | 購入日から90日 | 購入時または購入後30日以内に追加 |
自動で付いてくる部分は、どの製品も1年と90日で共通しています。差が出るのは、AppleCare+を足したあとです。
料金がどう変わるかは、こちらにまとめています。
AppleCareの料金を製品別に確認する
自分のアップルケアの期限を確認する3つの方法
一般論はここまでにして、あなたの端末が今どうなっているかを確かめる方法に進みます。
Appleが案内している確認先は3つあります。
方法1:端末の設定アプリから見る
いちばん早いのがこれです。
iPhoneやiPadなら、設定を開いて「一般」をタップし、「AppleCareと保証」をタップして、対象のデバイスをタップします。Macの場合は、画面左上のAppleメニューから「システム設定」を開き、「一般」→「AppleCareと保証」と進んで、デバイスを選びます。
手元の端末だけで完結するので、レシートを探す必要がありません。
方法2:mysupport.apple.com で見る
Appleのサポートサイトにサインインして確認する方法です。
こちらの利点は、Apple Accountに紐づいている複数のデバイスを一覧で見られること。iPhoneとiPadとMacを持っていて、どれがいつまでなのか把握できていない人には、この方法が向いています。
方法3:登録書を表示する
mysupport.apple.comでデバイスを選び、「登録書を表示する」をクリックすると、購入証明書にあたる書類を表示できます。ここには契約番号が載っています。
Appleの案内では、登録書が表示されない場合はApple Accountで2ファクタ認証を設定しているか確認するように、と書かれています。
3つを比べる
| 確認方法 | 手元に必要なもの | 分かること | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 設定アプリ | 対象の端末 | その端末の保証状況と有効期限 | とにかく早く1台だけ確認したい人 |
| mysupport.apple.com | Apple Accountのログイン情報 | 登録されている全デバイスの保証状況 | 複数台の期限をまとめて把握したい人 |
| 登録書を表示 | Apple Accountと2ファクタ認証 | 契約番号を含む購入証明書 | 修理申込や証明書類が必要な人 |
確認するとき見るべきなのは3つ
画面を開いたら、次の3点を確認してください。
1つめは、AppleCare+に加入しているかどうか。加入していると思い込んでいたのに、購入時に付けていなかった、というケースは珍しくありません。
2つめは、有効期限の日付。ここが今回の主題です。
3つめは、支払いが継続する形になっているかどうか。定期払いなら、止めない限り更新されます。「いつまで」の答えが、自分の手元にあるということです。
画面に出ている有効期限が正しいとは限らない
ここは、他ではあまり書かれていない話です。
Appleに登録されている購入日はずれることがある
Appleは保証の状況を管理するシステムを持っていて、そこに記録された購入日をもとに保証期間を計算しています。
そのAppleのサポート記事に、こう書かれています。システムが提示する購入日が間違っている場合がある、と。製品を登録したかどうか、登録した日、Apple Storeで買ったのか他の販売店で買ったのか、といった事情によって、実際の購入日とずれることがあるという説明です。
有効期限は購入日から逆算されるので、購入日がずれていれば、表示される期限もそのままずれます。
直すにはレシートがいる
では、ずれていたらどうするか。
Appleの案内では、シリアル番号に対する1年限定保証やAppleCare契約の有効期限に誤りがある場合、購入日を更新するには製品の初回購入時のレシートが必要だとされています。
つまり、レシートを捨てていると訂正が難しくなります。期限が近い端末を持っていて、購入日に心当たりのずれがある人は、先に確認しておいたほうがいいということです。
修理や交換をすると90日の保証が付く
これも見落とされがちな規定です。
1年限定保証の条文には、交換部品や交換されたApple製品について、本保証の残存期間、または交換日もしくは修理日から90日間のいずれか長い期間が保証期間になる、と書かれています。
読み替えると、こういうことです。保証期間が残り2週間のときに修理を受けたなら、その修理された部分については、修理日から90日間が保証期間になります。残り2週間ではなく、90日のほうが採用されます。
期限ぎりぎりで修理に出したあと、「もう保証は終わったから」と諦めてしまう人がいますが、直した箇所については期間が残っている可能性があります。
保証期間が延びる法域もある
Appleのサポート記事には、もう一つ興味深い記載があります。
購入した国や地域、州の消費者保護法によっては、保証対象の修理中に製品が手元を離れている日数分だけ、保証期間を延長できる権利が与えられる場合がある、という説明です。例としてカリフォルニア州が挙げられています。
そして、こうした法規制に基づく権利や救済策が、Appleの保証状況システムに必ずしも反映されていない場合がある、とも書かれています。
日本にいる私たちがそのまま使える話ではありませんが、画面に表示されている期限が「法的に保証されている全部」とは限らないという構図は、頭に入れておく価値があります。
アップルケアの期間が終わったあとに残るもの
期限が切れた。あるいは、もうすぐ切れる。そこから先の話をします。
終了後45日という記載がある
Appleのサポート記事には、Apple製デバイスのAppleCareプランの保証期間が終了しても、終了後45日以内なら新しい保証を購入できる場合がある、と書かれています。そして、新しいプランは定期払いになる、とも。
「場合がある」という書き方になっているので、誰でも必ず入れると読むべきではありません。デバイスの状態や国・地域によって扱いが変わる可能性があります。
ただ、期限が切れた瞬間に永久に道が閉じるわけではないという事実は、知っているかどうかで動き方が変わります。切れてから45日という数字を知らずに2か月放置してしまう人と、切れた翌日に確認する人では、選べる選択肢が違ってきます。
この45日をどこから数えるのか、延長できないときに何が起きているのかは、applecareが2年経過後も切れていなかった理由で原因ごとに整理しています。
消費者法上の権利は保証とは別枠で残る
もう一つ、期限とは別の話があります。

Appleは、1年限定保証やAppleCareプランの特典は消費者法に基づく権利に加えて提供されるものだ、と明記しています。保証が切れたら消費者としての権利まで消える、という関係ではありません。
日本の1年限定保証の条文にも、日本の消費者契約法が適用される場合の規定が入っています。保証期間の話と、法律上の権利の話は、別の層にあるということです。
保証状況に出てこない救済がある
さらに、Appleのサポート記事にはこんな記載もあります。保証状況管理システムの情報には、Appleの保証を延長する可能性のあるプログラムが反映されていない、と。
Appleは特定の製品・特定の症状について、無償の修理プログラムを実施することがあります。そうしたプログラムの対象になっていても、保証状況の画面には出てこない場合があるという意味です。
画面に「保証期限切れ」と出ているからといって、それが最終回答とは限りません。症状が特定できているなら、修理プログラムの対象になっていないかを別途調べる価値はあります。
期間が終わったあとの選択肢を並べる
| 選択肢 | 何ができるか | 期限の目安 |
|---|---|---|
| 終了後の再購入 | 新しい保証を購入できる場合がある。新プランは定期払い | 保証期間の終了後45日以内という記載 |
| 消費者法上の権利 | 保証とは別枠で残る。正当な請求があればAppleに連絡 | 保証期間とは連動しない |
| 修理サービスプログラム | 対象製品・対象症状なら無償修理の可能性。保証状況の画面には出ない | プログラムごとに設定 |
| 有償修理 | 保証なしで実費を払って直す | 期限なし |
| 別の保険に切り替える | 加入時期の縛りが緩い保険を使う | 保険ごとに条件が異なる |
AppleCare+の期間は、デバイス1台ごとに別々に走ります。
iPhoneの期限、iPadの期限、イヤホンの期限。守る機器が増えるほど、覚える日付も払う金額も増えていきます。
モバイル保険は1契約で最大3台まで登録できるので、覚える期限は1つで済みます
期間ではなく台数で数えると答えが変わる
ここまで、ずっと「1台の端末が、いつからいつまで守られるか」という数え方で話してきました。Appleの保証はデバイス単位なので、当然そうなります。
ただ、この数え方には限界があります。
AppleCare+は1台ごとに時計が走る
iPhoneに加入すれば、iPhoneの期間が走ります。iPadにも入れば、iPadの期間が別に走ります。ワイヤレスイヤホンを足せば、また別の時計が増えます。
守りたい機器が増えるほど、管理する期限も、払う金額も増えていく。これがデバイス単位の保証の構造です。私も以前は、iPhoneの期限だけ気にしていて、他の機器のことは考えないようにしていました。考えると面倒だったからです。
台数で数える保険もある
一方で、モバイル保険のように、1契約で最大3台まで登録できるタイプの保険があります。月額700円で、主端末1台と副端末2台を同じ契約に入れられます。
こちらは加入したい機器が増えても、期限が3つに分かれません。契約が1つなので、確認する日付も1つです。
私の場合は、iPhoneを主端末、iPadとワイヤレスイヤホンを副端末として登録しています。以前はAppleCare+にiPhone1台だけを入れて月1,180円を払っていたので、金額でも管理の手間でも、今のほうが軽くなりました。
どちらが向くかは持っている機器の数で決まる
守りたい機器がiPhone1台だけなら、AppleCare+のほうがシンプルです。盗難・紛失まで含めたいなら、なおさらそちらでしょう。
反対に、iPhone以外にも守りたい機器が2つ以上あるなら、台数で数える保険のほうが管理も金額も楽になります。期限を1つ覚えればいいからです。
そもそもAppleCare+が必要かどうかから考えたい人は、こちらもあわせてどうぞ。
AppleCareが本当に必要かを、条件ごとに整理した
アップルケアの期間についてよくある質問
Q. アップルケアは何年まで延長できますか

A. 定期払いを続けている限り、こちらから止めるまで更新されていく形になります。何年で強制的に終わる、という上限の記載は私が調べた範囲では見つかりませんでした。ただし更新の可否はデバイスの状態や提供状況に左右される可能性があるため、実際の扱いは自分の契約画面で確認してください。
Q. applecareはいつまで有効ですか
A. 加入形態によって答えが変わります。2年分を一括で払った契約なら購入日から2年、定期払いなら止めるまでです。自分がどちらなのかは、設定アプリの「AppleCareと保証」で確認できます。
Q. apple careは何年で切れますか
A. 自動で付いてくる1年限定保証は購入日から1年、無償テクニカルサポートは90日で切れます。AppleCare+については、上に書いたとおり契約形態によります。「アップルケアは何年」と一つの数字で覚えようとすると、この3つが混ざって混乱します。
Q. 有効期限が表示されないときはどうすればいいですか
A. まずAppleCare+に加入しているかを確認してください。加入しているはずなのに表示されない場合、Appleは「AppleCareプランが見つからない場合の対処法」を案内しています。また、登録書が表示されない場合は、Apple Accountで2ファクタ認証を設定しているか確認するよう書かれています。
Q. 中古で買った端末の保証期間はどうなりますか
A. 保証は購入日を起点に計算されるため、前の持ち主が買った日から数えられます。中古端末の場合、システム上の購入日と自分が手に入れた日は当然ずれます。まず設定アプリで現在の保証状況を確認するのが先です。
Q. アップルケアを解約したらいつまで使えますか
A. 解約と返金の扱いは、契約形態によって変わります。この記事の範囲を超えるので、詳しくはこちらで扱っています。
AppleCareの解約と返金の条件を確認する
Q. アップルケアの期間中に修理すると期間は延びますか
A. 延びる場合があります。1年限定保証の条文では、交換部品や交換された製品について、保証の残存期間か、交換日もしくは修理日から90日間のいずれか長いほうが保証期間になると定められています。残りが90日を切っているタイミングで修理を受けたなら、その部分については90日が採用されることになります。
結論:アップルケアの期間は「何年」ではなく「どの保証を、どういう形で契約しているか」で決まります
自動で付く1年と90日は誰でも共通ですが、AppleCare+の終わりは自分が止めた日です。
期限を1つずつ追いかけるのが面倒になってきたなら、台数で数える保険に切り替えるという手もあります。
月700円で最大3台まで。覚える期限が1つになります
※料金や条件は変わることがあります。加入前に、最新の内容を公式ページで確認してください。