アップルケアで後悔したという話を探している人は、たいてい二種類に分かれます。入ろうか迷っていて、入った人が損をしていないか確かめたい人。もう一つは、入らないでおこうか迷っていて、入らなかった人が痛い目に遭っていないか確かめたい人です。
同じ言葉で検索しているのに、知りたい方向は正反対を向いています。だから検索結果を上から順に読んでも、「入っててよかった」と「無駄だった」が交互に並ぶだけで、自分がどちらに転ぶのかは最後まで分かりません。
私はiPhoneにアップルケアを月1,180円で2年つけて、修理を一度も使いませんでした。払った金額は2万8,320円です。この金額を出したうえで、後悔がどういう場面で起きるのかを、金額の桁ごとに並べていきます。
保証を横に並べて見比べたい方へ。AppleCare+・キャリアの補償・モバイル保険を1ページにまとめています。
アップルケアの後悔は4つの場面に分かれます
後悔という言葉は一つですが、実際に起きている場面は一つではありません。入るか入らないかの二択で語られがちなところに、解約と支払い方法という二つの分岐が加わります。
後悔は入った側と入らなかった側だけではない
入って使わずに終わる後悔と、入らずに高い修理代を払う後悔。この二つは誰でも思いつきます。ここに、途中で解約したあとに入り直せなくなる後悔と、一括で払ったあとに端末を手放す後悔が加わります。後者の二つは、加入したあとにしか発生しないため、加入前の比較記事には出てきません。
4つの場面は金額の桁がそれぞれ違う
| 場面 | いつ気づくか | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 入って使わなかった | 2年経ったあと | 2万〜3万7千円 |
| 入らずに壊した | 壊れた当日 | 3,700円〜12,900円 |
| 解約したあと入り直せない | 次に壊れたとき | 修理代の全額 |
| 一括で払って手放す | 売却や譲渡のとき | 残り期間ぶん |
同じ「後悔」でも、桁が一つ違います。自分がどの場面に立っているかを先に決めないと、他人の後悔談はただの感想として流れていきます。
自分がどの場面に近いかを先に決める
今から入るかどうかで迷っているなら、上の表の1行目と2行目だけを見れば足ります。すでに入っていて外そうか考えているなら、3行目です。一括で払い終えていて機種変更が近いなら、4行目になります。
私が2年前に見落としていたのは、1行目の金額を月額で見ていたことでした。月1,180円は、月単位では気にならない額です。
他人の後悔談が噛み合わないのは立っている場面が違うから
検索して出てくる体験談は、書いた人がどの場面にいたかを明示していないことがほとんどです。2年使い切って何もなかった人の「無駄だった」と、加入せずに画面を割った人の「入っておけばよかった」は、同じ端末の話ですらありません。

だから読み比べても結論が出ません。読む前に、自分がどの行にいるかを決めておくと、必要な話だけが残ります。
アップルケアに入って後悔したのは2万8,320円が消えたときです
私が実際に払った金額と、その内訳です。ここが一番具体的に書ける部分なので、細かく出します。
月1,180円を24か月払って修理はゼロだった
iPhoneを買ったときに、店頭でアップルケアの月払いを選びました。月1,180円です。2年使って、画面は割れず、水没もさせず、バッテリー交換も持ち込みませんでした。24か月ぶんで2万8,320円が出ていって、戻ってきたものはありません。
月いくら、で見ているうちは気づきませんでした。2年で2万8,320円、と総額にした瞬間に、印象が変わりました。
掛け捨てだから使わなければ丸ごと出ていく
アップルケアは掛け捨ての保証です。積み立てでも預け金でもないので、期間中に一度も修理を受けなければ、支払った金額はそのまま費用になります。使わなかったぶんが返ってこないという設計自体は、保証としてはごく普通のもので、Appleが特別なわけではありません。
問題は、その普通の設計を月額で眺めていると、総額がいくらになるかを一度も計算しないまま2年が終わることです。
機種が新しいほど後悔の額は大きくなる
iPhoneの月払いは、私が調べた時点では月950円から1,580円ほどの幅があります。無印のモデルが安く、Proのつく上位機種が高い、という並びです。月1,580円のプランなら、2年で37,920円になります。
機種ごとの正確な金額は改定で動くので、アップルケアの料金にまとめた金額を出発点にして、加入前に公式で確認してください。
使わなかった2年を無駄だったと言い切れるか
ここは正直に書きます。修理をしなかった2年間、私は画面を割る心配をせずに使えていました。その安心に2万8,320円の価値があったかと聞かれると、なかったとは言い切れません。
ただ、同じ安心を別の形でもっと安く買えたのではないか、という疑問は残りました。この疑問がこの記事の後半につながります。
他の端末にもつけていたら金額はもう一段上がっていた
私がアップルケアをつけていたのはiPhoneだけでした。手元にはiPadとワイヤレスイヤホンもありますが、こちらは保証なしで使っていました。もし3台すべてに個別の保証をつけていたら、2年間の支払いは4万円台に届いていた計算になります。
守る対象が増えるほど、掛け捨てで消える金額も比例して増えます。1台ぶんの月額だけを見て判断していると、この比例に気づかないまま台数だけが増えていきます。
アップルケアに入らず後悔するのは12,900円を請求されたときです

反対側の後悔も見ておきます。入らなかった人が痛い目を見るのは、修理代が想定より一段上がったときです。
画面だけなら3,700円だが条件がある
AppleCare+のサービス規約(2026年8月5日版)の3.4項では、iPhoneの画面のみの損傷は3,700円、背面ガラスのみの損傷も3,700円と決まっています。ここだけを見ると、修理代は数千円で収まるように見えます。
筐体が歪んでいると12,900円になる
同じ3.4項の追補に、画面のみの料金が適用される条件が書かれています。画面または背面ガラスを交換する上で妨げとなる、画面以外の損傷がないこと、という条件です。筐体の変形やへこみが含まれます。
落として画面が割れるとき、本体の角も一緒に打っていることは珍しくありません。角が変形していれば、画面だけの3,700円ではなく、その他の損傷として12,900円が請求されます。
| 状態 | 料金 |
|---|---|
| 画面のみ割れて他に損傷なし | 3,700円 |
| 背面ガラスのみ割れて他に損傷なし | 3,700円 |
| 画面と背面ガラスの両方 | 3,700円が両方に適用 |
| 筐体の変形やへこみを伴う | 12,900円 |
分岐の詳しい条件はアップルケアの画面割れで整理しています。
アップルケアに入っていなくても修理はできる
入らなかった場合でも、修理そのものは受けられます。ただし料金は保証の適用がない状態の金額になり、機種と症状によっては数万円台になります。入らなかった後悔は、修理できないことではなく、その日に払う金額が読めないことから来ます。
機能に影響しない傷は保証の対象外
規約の4.1項(a)には、機能に影響しない外観上の損傷は対象外と書かれています。背面に細かい傷が入った、角が少し削れた、という程度では、入っていても保証は使えません。入っていれば何でも直せる、という前提で加入すると、ここで期待が外れます。
規約の3.2項でも、修理の対象になる損傷は端末の機能に影響を与えるものでなければならない、と定められています。見た目が気になるから直したい、という理由では窓口を通りません。
回数の上限はないが自己負担は毎回かかる
AppleCare+には、プランが有効である間はサービスイベントを無制限に受けられる、という定めがあります。年に何回まで、という上限は設けられていません。ここはキャリアの補償と大きく違う部分です。
ただし、上限がないのは回数のほうだけで、1回ごとの自己負担は毎回かかります。画面を年に2回割れば、3,700円が2回請求されます。回数無制限という言葉を、金額も無制限に守られると読み替えないでください。
アップルケアを解約して後悔するのは45日を過ぎたときです
3つ目の場面です。ここから先は、加入したあとにしか起きません。
解約しても支払い済みの期間は残る
途中で解約した場合、その瞬間に保証が切れるわけではありません。すでに支払いを済ませている期間の末日までは、保証は有効なまま続きます。月払いなら、その月の締めまでは使えるということです。
手順そのものはアップルケアの解約にまとめています。ここでは、解約したあとに何が起きるかだけを扱います。
45日を過ぎると入り直せる道がなくなる
Appleのサポート文書には、保証期間の終了後45日以内であれば、新しいプランを購入できる場合があると書かれています。逆に言えば、この45日を過ぎてしまうと、同じ端末に保証を付け直す道は基本的に閉じます。
解約したときは月額が減って軽くなった気がしますが、45日が過ぎたあとに画面を割ると、そこから入り直すことはできません。解約の後悔は、解約した日ではなく、その2か月後くらいに来ます。
2年を過ぎたあとの延長も同じ期限で動く
2年の保証が終わったあと、定期払いに切り替えて延長する道もあります。この延長も45日の枠の中で判断する必要があります。延長の条件はAppleCareの2年経過後で詳しく扱っています。
決済が止まると自分の意思と関係なく解約になる
定期払いに切り替えたあと、登録しているカードの期限が切れたり、残高が足りなかったりして決済に失敗すると、プランは解約された扱いになります。自分で解約ボタンを押していなくても、保証は消えます。
この形で消えたことに気づくのは、たいてい壊れたあとです。定期払いにしている人は、カードの更新をしたときに保証の状態を一度確認しておいてください。
解約する前に押さえておく2つの日付
解約の後悔を減らすために見ておく日付は2つあります。1つは、すでに支払った期間がいつまで有効かという日付。もう1つは、保証が終わってから45日が切れる日付です。
前者を過ぎるまでは保証が続くので、慌てて入り直す必要はありません。後者を過ぎると、同じ端末に付け直す道が閉じます。この2つの日付の間に判断すれば、解約したこと自体を後悔する場面はほとんど残りません。
後悔の大きさは、守る対象を何台と数えるかでも変わります。
端末ごとではなく1契約で主端末1台+副端末2台まで。
アップルケアを一括で払って後悔するのは端末を手放すときです
4つ目の場面です。金額の大きさでいえば、ここが一番読まれていません。
一括払いは2年ぶんを先に払い切る形
アップルケアは月払いと一括払いを選べます。一括はiPhoneで2年ぶんおよそ2万円から3万7千円ほど。長く同じ端末を使うなら一括、短いサイクルで買い替えるなら月払い、というのが基本の考え方です。
一括は譲渡できるが定期払いは譲渡できない
ここが分かれ目です。一括で購入したプランは、端末を売ったり譲ったりするときに、その端末と一緒に相手へ引き継げます。一方、定期払いのプランは端末と一緒に移せません。
つまり、短いサイクルで買い替える人が定期払いを選んでいると、端末を手放した時点で残りの権利は消えます。一括なら、譲渡先に引き継ぐぶんを売却価格に上乗せする交渉もできます。
| 項目 | 一括払い | 月払いと定期払い |
|---|---|---|
| 支払い方 | 2年ぶんを購入時に払い切る | 毎月払い続ける |
| 端末を譲るとき | 端末と一緒に引き継げる | 引き継げない |
| 途中でやめたとき | 未使用期間ぶんの扱いを確認する | 支払い済み期間の末日まで有効 |
| 決済失敗のリスク | なし | 決済が止まると解約扱いになる |
支払い方法を選ぶ場面では月額の見え方だけが比べられますが、後悔が出るのは表の2行目と4行目のほうです。
修理不能で払い戻しになるとプランも同時に消える
規約の3.3項には、修理も交換もできない場合の扱いが書かれています。小売価格相当額か支払額の大きい方が払い戻され、その時点でプランは自動的に解約されます。端末が返ってこないので当然ではありますが、払い戻しを受けた瞬間に保証も一緒に終わるという点は、加入時には説明されません。
支払い方法の選び直しは加入時にしかできない
月払いで契約したあとに一括へ切り替える、という操作は用意されていません。この選択は加入するその場で決まります。手放す時期がすでに見えているなら、そこから逆算して選んでおくと、あとから戻れない後悔を一つ減らせます。
アップルケアの後悔は月額ではなく2年の総額で決まります
ここまでの4場面を並べると、共通しているものが一つあります。判断のときに見ていた単位です。
月額表示は判断を先送りにさせる
月1,180円という表示は、判断を保留にしても痛くない金額です。だから多くの人が「とりあえず入っておく」を選び、そのまま2年が過ぎます。私の2年も、その通りに過ぎました。
| 月額 | 2年総額 |
|---|---|
| 950円 | 22,800円 |
| 1,180円 | 28,320円 |
| 1,400円 | 33,600円 |
| 1,580円 | 37,920円 |
同じ数字でも、右の列にした瞬間に判断できるようになります。
総額にすると比較の相手が変わる
2万8,320円という数字を先に置くと、比べる相手が「入るか入らないか」から「この金額で何を守れるか」に変わります。iPhone 1台を2年守るための2万8,320円が高いのか安いのかは、他に守りたい端末があるかどうかで変わってきます。
守る対象が1台とは限らない
私の手元にはiPhoneのほかに、iPadとワイヤレスイヤホンがあります。アップルケアはこの3つに個別につけると、それぞれに月額が発生します。iPadは月350円から580円ほど、Apple Watchは月250円から380円ほどです。
1台ずつ足していくと、月額はすぐに2千円近くになります。後悔の正体は、アップルケアという商品そのものではなく、1台ずつ別々に月額を払っている数え方のほうにありました。
台数が増えるほど使わない保証が増えていく
3台に保証をつけたとして、2年のうちに3台とも壊れる確率はそう高くありません。1台が壊れたとしても、残り2台ぶんの支払いは掛け捨てのまま消えます。台数を増やすほど、使わない保証の割合が上がっていく構造です。

守りたい端末が増えたときにやるべきなのは、保証を足すことではなく、数え方を変えることでした。ここに気づいたのが、私の2年が終わったあとです。
アップルケアで後悔しない人が先に決めている3つのこと
判断を変えるために、加入前に決めておくと後悔が減る項目を3つに絞ります。
1つ目は守りたい端末の台数を数えること
iPhoneだけなのか、iPadやイヤホンも入るのか。ここを先に数えると、1台あたりの月額で比べるのか、契約全体で比べるのかが決まります。台数が2台以上あるなら、1台ずつ保証を足していく形は割高になります。
2つ目は使う予定の年数を決めること
2年で買い替えるのか、4年使うのか。2年で買い替えるなら一括払いの残りをどうするかを考える必要があり、4年使うなら45日の期限が判断のタイミングになります。年数を決めないまま入ると、どちらの分岐にも備えられません。
3つ目は壊したときに自分で出せる額を決めること
画面割れの12,900円を自分で出せるなら、保証を薄くする選択が取れます。出せないなら、月額を払って備える意味があります。金額の線引きを先に引いておくと、他人の後悔談に振り回されなくなります。
線引きの目安は、その金額が出ていっても翌月の生活が変わらないかどうかです。変わらないなら備えは薄くてよく、変わるなら月額を払う理由があります。ここは端末の値段ではなく、自分の家計のほうで決まります。
3つが決まると後悔の場面は自然に消えていく
台数を数えれば、1台ずつ足す形が合っているかが決まります。年数を決めれば、一括と月払いのどちらが合うかが決まります。自分で出せる額を決めれば、保証をどこまで厚くするかが決まります。
この3つを決めずに加入すると、4つの後悔の場面すべてに入り口が開いたままになります。 逆に決めてしまえば、入っても入らなくても、選んだ理由が自分の中に残ります。
台数で数える形に切り替えるという選択肢
守りたい端末が2台以上あるなら、端末ごとに保証を足すのではなく、1契約でまとめて守る形があります。主端末1台と副端末2台まで、合計3台を月700円で守る保険がその形です。
私はアップルケアの2年が終わったあと、この形に切り替えました。iPhoneを主端末に、iPadとワイヤレスイヤホンを副端末に登録しています。月額は下がり、守る対象は増えました。
もちろん、この形にも合わない条件はあります。加入前にモバイル保険のデメリットを先に読んで、自分の使い方と噛み合うかを確認してください。アップルケアに入り続けるべき人の条件はアップルケアは必要かで整理しています。
結論:アップルケアの後悔は、台数と年数と自己負担額を決めないまま月額だけで判断したときに生まれる。
主端末1台+副端末2台まで、月700円から。
※料金や条件は変わることがあります。加入前に、最新の内容を公式ページで確認してください。
アップルケアのよくある質問
Q. アップルケアに入って後悔する人はどれくらいいますか
A. 割合を示した公的な統計は見つかりませんでした。ただ、掛け捨ての保証である以上、期間中に修理を使わなかった人は支払額が丸ごと費用になります。私自身も2年で2万8,320円を払って修理はゼロでした。
Q. アップルケアに入らなかったら修理は受けられませんか
A. 受けられます。ただし保証の適用がない金額になるため、機種と症状によっては数万円台になります。入らない後悔は、修理できないことではなく、その日に払う額が読めないことから来ます。
Q. アップルケアを解約したらすぐ保証は切れますか
A. すぐには切れません。すでに支払いを済ませている期間の末日までは有効です。ただし、その期間が終わったあとに入り直せるのは保証期間の終了後45日以内なので、解約する前にこの期限を確認してください。
Q. 画面が割れたらいくらかかりますか
A. 規約では画面のみの損傷が3,700円、背面ガラスのみも3,700円です。ただし筐体の変形やへこみを伴う場合は、その他の損傷として12,900円になります。角を打っていると上の金額に上がる、と考えておいてください。
Q. 一括払いと月払いはどちらが後悔しませんか
A. 使う年数で変わります。長く同じ端末を使うなら一括、短いサイクルで買い替えるなら月払いが基本です。加えて、一括は端末を譲るときに一緒に引き継げますが、定期払いは引き継げません。手放す予定があるなら一括が向きます。
Q. アップルケアの代わりになる保証はありますか
A. クレジットカードの付帯保証や、端末をまとめて登録できるモバイル保険といった選択肢があります。守りたい端末が2台以上あるなら、1台ずつ保証を足すより、1契約でまとめる形のほうが月額は下がります。
Q. 後悔しないために加入前に何を確認すればいいですか
A. 守りたい端末の台数、使う予定の年数、壊したときに自分で出せる金額の3つです。この3つを先に決めておくと、月額の安さや他人の体験談ではなく、自分の条件で判断できます。